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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[130日目]

投稿日:2018年8月10日

あと1790湯…

九州編 1日目(2007年4月20日)

 2007年4月20日午前7時、相棒のスズキBandit1250Sに乗って、東京・日本橋に到着。さ〜、「九州編」の開始だ。

「300日3000湯」の「温泉めぐり日本一周」も、ここまでの「関東編」、「甲信編」、「本州西部編」、「四国編」の129日間で1210湯(温泉地)の温泉に入った。3000湯まであと1790湯…。

「九州編」は「東京→門司」の「九州往路編」、「門司→門司」の「九州一周編」、「門司→東京」の「九州復路編」の3パートに分けてまわることにする。

 まずはその第1弾、「東京→門司」の「九州往路編」に出発だ。

 日本橋に集まってくれた大勢のみなさんの見送りを受けて走り出す。信州から北陸へ、日本海側を西に進み、北九州の門司を目指すのだ。その途中では、入り損ねた温泉に立ち寄っていくことにする。

 埼玉県に入る。

 第1湯目は和光温泉の「極楽湯」。9時にオープンなのだが、9時前には開いている。入浴券も買えるのだが、受付は9時から。「私は毎日、こうして並んでいるのよ」と、隣のおばあちゃんはいう。一番湯が大のお気に入りなのだ。9時に受付開始。大浴場と露天風呂。湯は赤味を帯びたチョコレート色。濃いミネラル分の味がする。湯船によってはかなりの湯の華が浮いている。「湯の中談義」した人は、「この湯のおかげで体の痛みがやわらいでいますよ」といって喜んでいる。寝湯がちょっとユニーク。体を湯にひたして寝姿になるのではなく、石床を流れる湯の上に体をのせるのだ。湯上りには「朝の健康果汁」を飲んだ。

 第2湯目は東松山温泉「蔵の湯」。大浴場と露天風呂。露天風呂のうち、「源泉岩風呂」は茶色い湯。それ以外の湯船は無色透明の湯。壺湯もある。ここにはヘアカットの店もあって、1050円の安さなので列ができていた。

 第3湯目はこだま温泉「ファミリープラザ」の湯。ここは7時から24時までと入りやすい。大浴場はすごくいい。2つの湯船と円形の湯船がつながっていて、ゆったり気分で湯につかれる。ミネラル分の濃い湯で、温泉の成分が湯船のへりに層を成してこびりついている。露天風呂には寝湯用の浅い湯船もある。

 埼玉県内の3湯に入ると、関越道→上信越道で上田菅平ICへ。

 横川SAで昼食の「だるま弁当」を食べた。ほんとうは横川名物「峠の釜めし」を食べたかったのだが、残念ながら「峠の釜めし」は上りのSAだけなのだ。

 長野県内ではまずは鳥居峠の「峠返し」で角間温泉、渋沢温泉、あずまや温泉の3湯に入った。

 第4湯目の角間温泉「岩屋館」は真田の隠し湯として知られている。ここは日本でも有数の炭酸泉。内風呂には2つの湯船。熱めの湯と温めの湯で、温めの湯は赤湯。若干の甘味のある湯だ。熱めの湯は濁り湯だが、無味無臭。石造りの湯船で、浴室からは「角間渓谷」の渓流を見下ろす。浴室入口の「真田家名水」がうまい。角間渓谷の湧水だ。その隣の蛇口は「養命水」で、ここの源泉のひとつの炭酸水だ。

 第5湯目は渋沢温泉「渋沢温泉」。ほぼ無色透明の湯で、石造りの湯船。浴室からはカラマツ林を見る。湯から上がると大広間で「15分寝」をした。最高の気持ちよさ!

 第6湯目はあずまや温泉「あずまや高原ホテル」の湯。大浴場と露天風呂。無色透明無味無臭の湯。露天風呂からは樹林の間の浅間山から湯の丸高原へとつづく山並みを見る。

 こうして3湯に入り、長野・群馬県境の鳥居峠まで行ったが、峠の茶屋は2軒とも休業中だった。

 上田からはつづいて地蔵峠の「峠越え」で地蔵温泉、松代温泉の2湯に入った。

 第7湯目は地蔵温泉「十福の湯」。玄関前の大岩からは源泉が流れ出ている。大浴場と露天風呂。露天風呂は大岩を配した岩風呂で大岩の大きさに度肝を抜かれる。木をふんだんい使った建物が気持ちいい。

 地蔵峠からは長野の市街地の向こうに飯綱山を見る。その右手には黒姫山から妙高山がつづく。左手には戸隠山から北アルプスの山々が見える。

 第8湯目の松代温泉では「松代荘」に行ったが、日帰り入浴は16時までで入れなかった。もう一軒の「寿楽荘」は入浴OK。黄土色の湯。温泉の成分が湯船にこびりついている。温泉の成分の味も濃い。ここでは1時間くらいの長湯がふつうだとのことだが、まだこのあとがあるので30分ほどで出た。

 第9湯目は大室温泉の日帰り湯「まきばの湯」。大浴場と露天風呂。ここは「美人の湯」で知られているが、温泉の成分としては「日本三大美人湯」の湯を上回るという。ほぼ無色透明の湯はミネラル分の濃い味がする。露天風呂からの眺めがすごい。暗い千曲川の流れの向こうにはまばゆいほどの長野の夜景が見られた。

 第10湯目は保科温泉「永保荘」の湯。内風呂のみ。湯がふんだんに湯船からあふれ出ている。ここでは桜が満開。ライトアップされた夜桜の美しさといったらなかった。ここを最後に長野市内に入り、長野の中心街に近い裾花峡温泉「うるおい館」に泊まった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
7時 日本橋を出発
埼玉県に入る
朝食 和光の「ジョナサン」 目玉焼きモーニングセット(560円)
1211湯目 和光温泉「極楽湯」(700円)
1212湯目 東松山温泉「蔵の湯」(600円)
1213湯目 こだま温泉「ファミリープラザ」(700円)
群馬県に入る
昼食 横川SA 「だるま弁当」(900円)
長野県に入る
1214湯目 角間温泉「岩屋館」(1000円)
1215湯目 渋沢温泉「渋沢温泉」(300円)
1216湯目 あずまや温泉「あずまや高原ホテル」(1000円)
鳥居峠(峠返し)
1217湯目 地蔵温泉「十福の湯」(600円)
地蔵峠(峠越え)
1218湯目 松代温泉「寿楽荘」(350円)
1219湯目 大室温泉「まきばの湯」(500円)
1220湯目 保科温泉「永保荘」(300円)
夕食 保科温泉「永保荘」酒饅頭(3個270円)
22時 裾花峡温泉「うるおい館」(1泊朝食10800円)
1221湯目 裾花峡温泉「うるおい館」
本日の走行距離数 338キロ
本日の温泉入浴数 11湯

日本橋を出発和光の「ジョナサン」で朝食和光温泉「極楽湯」

日本橋を出発 和光の「ジョナサン」で朝食 和光温泉「極楽湯」

東松山温泉「蔵の湯」こだま温泉「ファミリープラザ」横川SAの「だるま弁当」

東松山温泉「蔵の湯」 こだま温泉「ファミリープラザ」 横川SAの「だるま弁当」

上信越道の上田菅平ICに到着角間温泉「岩屋館」「岩屋館」の湯

上信越道の上田菅平ICに到着 角間温泉「岩屋館」 「岩屋館」の湯

渋沢温泉「渋沢温泉」「渋沢温泉」の湯あずまや温泉「あずまや高原ホテル」の大浴場

渋沢温泉「渋沢温泉」 「渋沢温泉」の湯 あずまや温泉「あずまや高原ホテル」の大浴場

「あずまや高原ホテル」の露天風呂「あずまや高原ホテル」の露天風呂に入る国道144号の鳥居峠

「あずまや高原ホテル」の露天風呂 「あずまや高原ホテル」の露天風呂に入る 国道144号の鳥居峠

国道144号の鳥居峠からの眺め地蔵温泉「十福の湯」「十福の湯」の露天風呂

国道144号の鳥居峠からの眺め 地蔵温泉「十福の湯」 「十福の湯」の露天風呂

松代温泉「松代荘」松代温泉「寿楽荘」の湯大室温泉「まきばの湯」

松代温泉「松代荘」 松代温泉「寿楽荘」の湯 大室温泉「まきばの湯」

保科温泉「永保荘」の桜「永保荘」の酒饅頭裾花峡温泉「うるおい館」

保科温泉「永保荘」の桜 「永保荘」の酒饅頭 裾花峡温泉「うるおい館」

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