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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[80]

投稿日:2013年2月17日

太郎を越えて

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 日奈久温泉を出発。アドレスを走らせ、国道3号で水俣へ。「三太郎峠」の第1番目、赤松太郎峠を越えると田浦。道の駅「たのうら」で国道3号を右折し、御立岬に行く。
 岬の一帯は「御立岬公園」になっている。ここには温泉施設や海水浴場、キャンプ場などがある。
 アドレスを止めると、まずは御立岬公園のシンボルタワーに登った。八代海の対岸には天草諸島の御所浦島が大きく見える。このシンボルタワーには「愛の鐘」ではなく、無数の「愛の鍵」がぶらさがっている。その数は1000個以上にもなるという。
 次に「御立岬温泉センター」(入浴料500円)の湯に入った。ほぼ無色透明の塩分の濃い湯。大浴場、露天風呂ともに入浴客はぼく一人。天草の島々を眺めながら露天風呂につかる気分は最高だ。湯から上がると、レストランで昼食。「タイのアラ煮定食」(850円)を食べた。そのあとは人一人いない海水浴場の砂浜を歩いた。
 御立岬から国道3号に戻ると、佐敷太郎峠、津奈木太郎峠を越えて水俣に向かった。
 赤松太郎峠、佐敷太郎峠、津奈木太郎峠は「三太郎峠」といわれているが、かつては薩摩街道一番の難所だった。旧道を走ってみると、それがよくわかる。
 三太郎峠の標高は津奈木太郎峠が278メートル、佐敷太郎峠が324メートル、赤松太郎峠が138メートルと、それほど高くはない。だが海のすぐ近くの峠なので、数字以上の高さ、険しさを感じる。
 ところで三太郎峠の「太郎」は、なんともユーモラスではないか。このあたりでは峠のことを「タロウ」とでもいうのかなと考えてみた。西日本では峠のことを「タワ」とか「タオ」というところが多いからだ。しかし地元の人に聞くとそうでもないらしい。なぜ「太郎」なのか、ものすごく知りたいと思った。

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御立岬のシンボルタワー
天草の島々を見る


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「御立岬温泉センター」
「御立岬温泉センター」の大浴場


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「タイのアラ煮定食」
御立岬の砂浜


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御立岬の突端
御立岬沖の殿島


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