第6回 坂本探訪
投稿日:2010年12月20日
2010年 林道日本一周・西日本編
比叡山延暦寺の門前町「坂本」をめぐる
龍谷大学の須藤教授のお宅で「林道日本一周」の第1夜目を泊めてもらい、翌朝は夜明けとともに坂本を歩いた。
朝食までの2時間ほどの坂本ぷらぷら歩きはじつに心に残るものになった。
まずは須藤先生宅のすぐ近くにある御田神社(みたじんじゃ)を参拝。境内には楠の大木がある。
次に京阪の坂本駅へ。駅まで歩いて2分。ここは石山坂本線の始発駅で、ホームには石山寺(いしやまでら)行きの始発電車が停まっていた。
坂本は天台宗の本山、比叡山延暦寺(ひえいざんえんりゃくじ)の門前町だが、坂本駅の駅前にある生源寺(しょうげんじ)は伝教大師(でんきょうたいし)誕生の地。伝教大師というの天台宗の開祖、最澄のこと。境内には伝教大師産湯の井戸が残されている。大師の幼少時代の像も建っている。
坂本駅からは古い町屋がつづく目抜き通りを歩く。ここには伝統的な景観がまるでタイムスリップしたかのように、きれいに残されている。
老舗のそば屋、塩屋、豆腐屋、桶屋…などが目につく。その中には榊宮社(サカキノミヤシロ)があり、穴太積(あのうづみ)の石垣が見られる。「穴太積」は日本でも代表的な石積みのひとつになっているが、坂本に近い穴太(京阪電車でいえば坂本の2つ先の駅)の石工衆たちが造った石垣である。
残念ながら比叡山に登っている時間はない。
そこですこしでも比叡山の空気を吸おうと登山口から石段を登り、しばらく歩いたところで引き返した。次に比叡山高校の脇から入っていく小道で比叡山のケーブル駅へ。そこでも比叡山の空気を吸った。
比叡山のケーブル駅からはすぐ近くの日吉東照宮へ。ここは日光東照宮の元になったところ。そういわれてみると「なるほど」と納得できる造り。
日吉東照宮は日光東照宮に先立って寛永11年(1634年)に造られ、徳川家康をまつっている。ここの権現造の社殿が日光東照宮の雛形になった。
参道の石段から見る琵琶湖越しの近江富士(三上山)は目に残った…。
日吉東照宮から「坂本探訪」の本番、日吉大社に向かうのだった。