カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

10月13日

投稿日:2009年10月13日

函館では函館駅前の「東横イン」に泊まったが、バイクは置いたままで、函館の町に出ていく。雨の函館。いよいよ「北海道遺産めぐり」の開始だ。

朝市を歩いたあと、どんぶり横丁の「道の家」で朝食。「サケハラス焼定食」を食べる。厚い切り身のハラスにはたっぷりと脂がのっていた。「サケの文化」が北海道遺産で、これから先、あちこちでサケを食べ、サケにまつわる食文化を見ていこうと思う。うれしいことに、朝食を食べ終わる頃には雨は上がり、一気に天気は回復する。函館駅前から路面電車に乗り、終点の谷地頭まで行く。函館と札幌の路面電車も北海道遺産。函館の路面電車は市民の欠かせない足になっている。谷地頭から函館山の山麓道を歩き、北海道遺産の「函館西部地区の街並み」へ。ここは函館発祥の地。石畳の道を歩き、ハリストス正教会やカトリックの元町教会などを見てまわった。

「東横イン」に戻り、チェックアウトすると、今度はスズキDRーZ400Sに乗って函館をめぐる。ロープウェイの山麓駅まで行き、ロープウェイに乗って函館山の山頂へ。夜景で有名な函館山だが、「函館山と砲台跡」も北海道遺産になっている。函館山は戦前までは一大要塞になっており、一般人が立ち入ることはできなかった。そんな要塞の地下壕に入ったり、山道を歩いて砲台跡まで行ったりした。

ロープウェイで函館山を下ると、DRを走らせ、立待岬へ。岬の突端に立ち、津軽海峡にストンと落ち込む函館山を見た。海峡の向こうには下北半島がよく見えた。朝は歩いた函館山の山麓道を今度はDRで走り、函館西部地区にある旧イギリス領事館や旧ロシア領事館、外人墓地を見てまわった。昼になったところで函館駅前に戻り、どんぶり横丁で昼食にする。ラーメン専門の「しお家」で「しおラーメン」を食べる。「北海道ラーメン」も北海道遺産。札幌ラーメンは別格として、函館ラーメン、釧路ラーメン、旭川ラーメンが北海道三大ラーメンになっている。「函館ラーメン」を食べ終わったところで、函館駅前を出発。「北海道一周」の開始。

まずはその第1弾目の「函館→根室」を走り出す。これまた北海道遺産の五稜郭を歩いたところで、函館を離れ、R5を北上。森を通り、長万部へ。ここで夕暮れ。渡島半島の山の端にきれいな夕日が落ちていく。日が落ちると気温は一気に下がる。DRで切る風は冷たさを増す。長万部からはR37。礼文華を越えた豊浦の豊浦温泉「しおさい」に泊まる。大浴場と露天風呂の赤茶けた湯に入り、湯から上がると、レストランで夕食。豊浦産ブリの「刺身定食」を食べた。

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