カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

10月17日

投稿日:2009年10月18日

野付のセイコーマートでおにぎり&お茶の朝食を食べ、さー、出発。いつもの儀式だけど、スズキDRーZ400Sに「今日も頼むぞ!」と声をかけて走り出す。冬用ジャケットの下にフリースのインナーを着、冬用グローブに変えたので、もうこれ以上のものはない。あとは究極の防寒着の雨具を着、新聞紙を入れるだけ。それにしても寒い。伊勢原あたりの真冬と同じだ。

R244から北海道遺産の野付半島に入っていく。地図をみればわかるように、野付半島はほんとうにおもしろい形をしている。ここは日本最長の砂嘴。まずは半島の突端へ。道の尽きるところまで行った。そこから戻り、「野付半島ネイチャーセンター」の駐車場にDRを止め、トドワラへの遊歩道を歩いていく。冬用ジャケットを着ているので、こんどは汗ダク。ジャケットを脱ぎ、フリースを脱いで歩く。最後は木道を歩き、木々が立ち枯れているトドワラ特有の幻想的な風景を眺めた。野付半島をたっぷりと堪能したところで、ふたたび野付に戻り、尾ダイ沼漁港に水揚げされたサケを見る。そして高台に立ち、シマエビ漁をしている打瀬舟を見る。20隻ぐらいは見えるだろうか、そのうちの何せきから帆をはっている。このシマエビ漁の打瀬舟も北海道遺産になっている。

野付から標津へ。サケの町、標津にある「サーモンパーク」へ。「サケ文化」も北海道遺産。日本最大というサケの水族館を見学したあと、レストラン「サーモン亭」でサケ三昧の「標津サケ定食」をたべる。焼き魚、ルイベ、ひずなます、それて三平汁にイクラご飯。サケのアラの入った三平汁はとくにうまかった。

標津から中標津へ。町中をひとまわりしたところで開陽台へ。展望台からの大展望を楽しんだが、ここから見下ろす格子状の防風林が北海道遺産に指定されている。R244にでると根北峠へ。一直線の道を突っ走り、山中に入っていく。本州の峠道と違って峠の上までスピードをのせて走っていける。根北峠を越え、北見に入っていく。広々とした農地がつづく。大型の農業機械があちこちで動きまわっている。ビートの収穫がはじまり、積み上げられたビートの山ができている。タマネギの収穫もすごい光景。地平線までつづくかのようなタマネギ畑を大型のコンバインが行く。北見は日本離れした風景だ。

国道沿いの「小清水の原生花園」へ。ここは北海道遺産。だがこの季節、花はなく、一面の枯れ草色。そんな「小清水の原生花園」を見ながら網走へ。ここではオホーツク文化を代表するモヨロ貝塚を見学。「オホーツク沿岸の古代遺跡群」が北海道遺産になっている。次に「網走流氷館」へ。本物の流氷に触った。流氷も北海道遺産。R39で網走から北見へ。町中にある「ピアソン記念館」を見学。ここも北海道遺産。ピアソン記念館ではおどろいた。この洋館はヴォーリズの設計。今回の「日本一周」では滋賀県の近江八幡でヴォーリズを知った。メンソレータムの近江兄弟社の前に銅像が建っている。近江八幡市内とその周辺にはヴォーリズ設計の洋館がいくつも残り、それらを見てまわった。そんなヴォーリズの作品が北見にもあった。

今晩は北見泊まり。北見駅前の「東横イン」に泊まり、夜の北見の町を歩いた。

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