カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレスV125G Kasori special デビュー

投稿日:2009年12月25日

アドレスVで中国大陸も激走!

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「広州→上海2200キロ」。上海にゴール!

 12月1日から12月12日までの12日間、スズキの125?スクーター、アドレスV125Gで「広州→上海2200キロ」を走ってきた。広東省、福建省、浙江省と中国・沿岸3省を駆け抜けたのだが、「アドレス、中国大陸を行く!」といったところだ。
 出発点の広州の人口は1500万人。世界第2の工業生産地帯、珠江デルタの中心都市。ゴールの上海は人口1600万人。世界最大の工業生産地帯、長江デルタの中心都市。世界1、2位の工業生産地帯を結ぶ「広州→上海」は、爆発的な経済成長をつづける中国の最前線を見てまわる旅でもあった。
 すさまじいばかりの人の動き、物の動き。活気に満ちた町々。続々と生まれる新鋭工場群。高速道路は縦横無尽に延びつづけ、あっというまにアメリカを上回る総延長距離になった。
「今、中国は世界を飲み込もうとしている」
 と、そんな印象を強く受けた。
「チベット横断」にひきつづいての、今年2度目の中国ツーリングになるが、「広州→上海」を走ったことによって「今度はアドレスでの中国一周だ!」とカソリ、熱い気分で上海にゴールした。
「広州→上海2200キロ」を走り終え、上海から羽田に飛んだが、東京の空の青さは目にしみた。「東京の空は何て青いんだ!」。羽田に落ちていく夕日はとびきり大きく、赤かった。
 爆発的な経済成長は、中国に深刻な大気汚染をもたらした。スモッグに覆われた中国の空。思わず手で口を押さえたくなるほどの息苦しさ。「広州→上海」間では一度として抜けるような青空を見なかっただけに、東京の空の青さがひときわ際立った。

スズキの情報発信基地「スズキワールド新宿」

 さて、「広州→上海2200キロ」から帰ると、東京・新宿の「スズキワールド新宿」に行った。
「北海道遺産めぐり」の「北海道一周」で6000キロを走ったDR-Z400Sを引き取りに行ったのだ。
 山手通りに面した「スズキワールド新宿」はスズキの新しい情報発信基地。お洒落な店内には発表されたばかりの400?のニューモデル、グラディウス400が何台も展示されている。その斬新なスタイルは目を引くし、乗ってみたいと思わせる。
 それと目がいったのは、何たって「アドレス」だ。
「おー!」
 と、思わず声が出たのはアドレスの冬用バージョン。
 グリップヒーターとシートヒーター、ナックルガードのついたアドレスV125GLには、もうビックリなのだが「Kasori SPECIAL」の名前がついている。

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Address V125G Kasori spl
シート高 740mm
総排気量 124cc
最高出力 9.9ps
燃料タンク 6.0L
定地燃費 52.0km/L
価格 27万8250円

 昨年(2008年)の冬、厳しい寒さと戦いながら「北海道一周」を走ったアドレスが「カソリ・スペシャル」となって新登場した。うれしいやら、「これで売れなかったらヤバイな」とプレッシャーがかかるやら…。

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厳冬の「北海道一周」。アドレスで地吹雪のオホーツクを行く。グリップヒーターと大型のナックルバイーザー、そしてシートヒーターにはものすごく助けられた

注)車名の変更ではありません。冬期仕様のスペシャルバージョンです。詳しくはスズキの販売店にお問い合わせください。

スズキワールド新宿」の2階には、浜松から移された談話室の「BOYS ROOM」がある。雑誌の写真から抜け出たようなたたずまい。そこで店長の高橋さんとしばしのアドレス談義を楽しんだ。

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スズキワールド新宿のショールームの一角に設けられた「BOYS ROOM」

 高橋さんに別れを告げ、タイヤを交換し、チェーンやスプロケットなどを交換し、ピカピカになって蘇ったDR-Z400Sで「スズキワールド新宿」を出発。メーターは8万2479キロ。あと1万7251キロで10万キロだ。
「目指せ、10万キロ!」
 ガッツポーズで雄叫びを上げ、山手通りを走り始める。
 夢が広がる。
 さー、何をしようか、これからどこを走ろうか。
 DRの前には無限の可能性が広がっている。

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