カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

東北を走ろう! 温泉編

投稿日:2011年4月30日

カソリが選ぶ歴史ある温泉ベスト30

 東北といえば日本一の温泉地帯。とくに奥羽山脈の周辺に集中しているが、北は青森から南は福島まで名湯があちらことらに点在している。その中でも歴史のある温泉のベスト30を選んでみた。さー、東北の温泉に入りに行こう!

温泉名のあとの数字&アルファベットは『ツーリングマップル東北』のページ数、位置を示しています。たとえば恐山温泉の103C-7は103ページのC-7を意味しています。

1、恐山温泉 おそれざんおんせん[青森県]103C-7
東北の霊場、恐山には昔から温泉が湧き出ていた。境内には4つの湯屋。入山料を払えば無料で入れる。写真は混浴の「花染の湯」。


2、酸ヶ湯温泉 すかゆおんせん[青森県]94H-7
八甲田山の中腹にある一軒宿【写真】の温泉。ここは昔からの湯治場。混浴の「ひば千人風呂」は大人気。近くに地獄沼がある。


3、温湯温泉 ぬるゆおんせん[青森県]89B-1
温泉街の中央に共同浴場。「温泉客舎」に泊まり共同浴場の湯に入る昔ながらの外湯のスタイル。開湯は平安時代末。写真は共同浴場の「鶴の湯」


4、嶽温泉 だけおんせん[青森県]88C-1
ここは岩木山を間近に仰ぐ江戸時代からの湯治場。岩木山の嶽登山口にもなっている。広場周辺には何軒もの宿が集まっている。写真は「嶽ホテル」の白濁湯。


5、大鰐温泉 おおわにおんせん[青森県]88L-4
津軽藩の湯治場で、温泉旅館が軒を連ねる。「山吹湯」「羽黒湯」「茶臼湯」「寿の湯」「萩の湯」「霊泉大湯」などの共同浴場もある。写真は「不二やホテル」の大浴場。


6、金田一温泉 きんたいちおんせん[岩手県]85J-4
400年の歴史を持つ古湯。岩手県内では唯一のラジウム泉。日帰り湯の「ゆうゆうゆ〜らく」【写真】がある。


7、鶯宿温泉 おうしゅくおんせん[岩手県]67J-3
開湯は戦国時代といわれる450年余の歴史を持つ古湯。鶯宿川の両側に温泉宿が建ち並ぶ。湯量豊富な温泉だ。写真は「川長山荘」の湯。


8、鉛温泉 なまりおんせん[岩手県]62L-3
豊沢川沿いの一軒宿の温泉。木造3階建の「藤三旅館」の名物湯は深い岩風呂【写真】。開湯は600年前で白猿伝説が伝わる。


9、湯川温泉 ゆがわおんせん[岩手県]56F-1
「出途の湯」「中の湯」「奥の湯」の3湯を合わせて湯川温泉。大正初期開業の「高繁旅館」の名物湯は黄金風呂【写真】。


10、夏油温泉 げとうおんせん[岩手県]56I-3
標高700mの高地にある温泉。開湯伝説によると平家の落人が発見。「元湯夏油」【写真】には大湯、真湯などの露天風呂。


11、後生掛温泉 ごしょうがけおんせん[秋田県]79G-7
ここは昔からの湯治場で温泉のデパートのようなところ。泡湯、泥湯、滝湯…といろいろある。蒸し風呂は天然蒸気。写真のようにあちこちから蒸気が噴きだしている。


12、鶴ノ湯温泉 つるのゆおんせん[秋田県]73F-5
乳頭温泉郷最古の温泉。秋田藩主の佐竹義隆も訪れた。白湯、黒湯、中ノ湯、滝ノ湯の4湯。大露天風呂【写真】の白湯の白さが目に残る。


13、蟹場温泉 がにばおんせん[秋田県]73F-5
乳頭温泉郷の一軒宿の温泉。創業は160年前の弘化3年。内風呂は木の湯船。本館から離れた所に混浴大露天風呂【写真】。


14、孫六温泉 まごろくおんせん[秋田県]73G-5
乳頭温泉郷の一軒宿【写真】の温泉。創業は明治39年。ここには内風呂の「唐子の湯」「石の湯」と混浴露天風呂がある。


15、黒湯温泉 くろゆおんせん[秋田県]73G-5
乳頭温泉郷最奥の一軒宿の温泉。大正10年開業。茅葺屋根の湯治棟。混浴の内風呂【写真】、露天風呂はともに木の湯船。


16、鳴子温泉 なるこおんせん[宮城県]46D-3
平安時代、延喜式内社の温泉神社境内から湯が湧き出した。その下には共同浴場「滝の湯」【写真】。白濁色の湯はすごくいい。


17、川渡温泉 かわたびおんせん[宮城県]46E-4
鳴子温泉郷の中では最も早く開湯した温泉。1000年の歴史を誇る。「藤島旅館」の開業は慶長元年(1596年)。共同浴場【写真】もある。


18、秋保温泉 あきうおんせん[宮城県]34C-5
「奥州三名湯」のひとつ。名取川沿いに温泉宿【写真】。古くは「名取の御湯」で知られ、藩主伊達家の浴館が置かれた。共同浴場もある。


19、青根温泉 あおねおんせん[宮城県]29J-1
R457の峠上の温泉。かつては伊達家の御殿湯で、「湯元不忘閣」は450年余の歴史。伊達政宗の別荘だった。写真は「エコーホテル」(休館)の湯。


20、遠刈田温泉 とおがったおんせん[宮城県]29L-2
昔からの湯治場。温泉街の中央には共同浴場の「神の湯」【写真】。木をふんだんに使った建物で熱湯と温湯、2つの湯船。


21、赤倉温泉 あかくらおんせん[山形県]45K-4
1200年前の開湯。老舗旅館「三之丞」は江戸中期の開業。岩盤をくり抜いた大岩風呂は日本の温泉宿でも最大級。写真は「あべ旅館」の大岩風呂。


22、銀山温泉 ぎんざんおんせん[山形県]39J-2
慶長年間に最盛期を迎えた延沢銀山の坑夫によって発見されたという。400年の歴史。大正時代の街並みが残り、写真のように老舗旅館が建ち並ぶ。


23、肘折温泉 ひじおりおんせん[山形県]38K-1
1200年前、崖から落ちて肘の骨を折った老僧がここの湯で治したという。それが肘折の由来。骨折にはよく効く湯。写真は共同浴場の「カルデラ館」。


24、上山温泉 かみのやまおんせん[山形県]29C-1
550年前の開湯。「下大湯」【写真】、「中湯」、「新丁温泉」のほかに湯町、新町、二日町と全部で6湯の共同浴場がある。


25、赤湯温泉 あかゆおんせん[山形県]28L-4
開湯900年の古湯。ここには「あずま湯」(写真)のほか、「赤湯元湯」、「とわの湯」、「烏帽子の湯」の4湯の共同浴場がある。


26、小野川温泉 おのがわおんせん[山形県]23H-2
開湯伝説によると平安時代の絶世の美女、小野小町が発見したという。温泉街の中央には共同浴場の「尼湯」。写真は「尼湯」に隣りあった「亀屋万年閣」の湯。


27、白布温泉 しらぶおんせん[山形県]23J-5
「奥羽三高湯」のひとつで開湯700年。吾妻山北麓の標高900mの高地に湧く。「東屋」、「中屋」、「西屋」【写真】の老舗旅館がある。


28、飯坂温泉 いいざかおんせん[福島県]24H-4
開湯伝説では日本武尊の時代にさかのぼる。「温泉発祥の地」碑隣りには「鯖湖湯」【写真】。そのほか7湯の共同浴場がある。


29、土湯温泉 つちゆおんせん[福島県]19D-2
聖徳太子のお告げによって発見されたといわれるほど歴史の古い温泉。写真のように荒川の渓流沿いにはびっしりと温泉宿が固まっている。共同浴場「中の湯」は熱湯。


30、磐梯熱海温泉 ばんだいあたみおんせん[福島県]14C-1
南北朝時代、京の萩姫が難病を治しに来たという。共同浴場「元湯浴場」の源泉風呂は皮膚病に効くと評判の湯。写真は「元湯浴場」の温泉分析表。

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