環日本海ツーリング[23]
投稿日:2012年3月6日
豪快に焼いたジンギスカンをは囲んでおおいに語る
札幌では札幌駅北口の「東横イン」に泊まった。うれしいことにカブタン夫妻がロビーで待ってくれていた。
「ジンギスカンを食べよう!」
ということになり、「ヤマダモンゴル」という店に行く。
まずは再会を祝してビールで乾杯。そのあと兜風ジンギスカン鍋で豪快に焼いたジンギスカンを食べながらおおいに飲み、おおいに語った。
カブタン夫妻と初めて出会ったのは「300日3000湯」(2006年?2007年)。そのときのシーンが懐かしく思い出された。
「亀の湯」を出ると、玄関の前にはクーラーボックスの上に座っている女性がいた。何してるんだろうと不思議に思ったが、何とぼくが出てくるのを待っている人だった。それが「カブタン」との出会い。「カブタン」いわく、「今日は命を張ってカソリさんの捕獲に来たんです」。ご主人と2人、旭川から四駆を飛ばしてやってきた。
そのあとすごいドラマが待っていた。
鹿部温泉には100度近い熱湯が吹き上げる間歇泉があるが、そこの駐車場に2人の車が停まっていた。そこで、「カブタン」が用意したバースデーケーキをいただいたのだ。「カソリさん、おめでとう!」といわれてちょっと照れるカソリ。北海道ではみなさんが知っているという「わかさいも本舗」のケーキで、上にのったチョコレートには「カソリさん 祝 60才 ♪」とある。60歳分のローソクの火をフーッと吹き消したあと、遠慮なくいただいた。ケーキも生クリームもイチゴもすべて美味。この日(2007年9月1日)は、カソリの60歳の誕生日。ついに「還暦」を迎えたのだ。
ぼくはこの日がすごくいやだった。自分が60の大台にのるなんて、信じられなかったし、信じたくなかった。ところがこうして「カブタン」夫妻に60の誕生日を祝ってもらったおかげで、「よーし、やってたろうじゃないか」と、前向きな気持ちになれた。
還暦といったら、また暦の戻ること。ぼくはバイクでアフリカに飛び出していった20歳のときに戻ろう、あのときのあの気持ちでもう一度、日本を世界をまわろうという気になったのだ。これというのもすべて「カブタン夫妻」のおかげ!
「300日3000湯」を皮切りに、その後の「60代編日本一周」(2008年)では苫小牧で、「北海道遺産めぐり」(2009年)では石北峠で、「林道日本一周」(2010年)では旭川で、「鈍行乗り継ぎ」(2010年)では小樽でと、「カブタン夫妻」に出会っている。
我が北海道旅にはもう絶対に欠かせない「カブタン夫妻」なのだが、
「(次回も)会いましょう!」
と2人に別れを告げ、札幌駅前の「東横イン」に戻った。