カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

ニュージーランド南島ツーリング[27]

投稿日:2012年11月1日

国道沿いの駐車スペースにV?ストロームを止める

似ているようでずい分と違う

 信号が変ったところで、ニュージーランド・アルプスのダーラン山脈を貫くホーマートンネルに入っていく。全長1219メートル。中は暗い。トンネルを抜け、ミルフォード・サウンドに下っていく途中の駐車スペースでV?ストロームを停めた。
 そこでメンバー全員の記念撮影。しばらくはダーラン山脈の山岳風景を眺めた。
 ホーマートンネルを走り抜け、こうしてV?ストロームを止めると、1996年の「オーストラリア2周」が思い出されてならなかった。
 オーストラリアとニュージーランドは近いようでいて遠い。似ているようでいてずい分と違う。一番の違いはこのトンネルといってもいい。
 オーストラリアには大陸の東側を南北に走る大分水嶺山脈がある。ゆるやかな山並みで山脈を越える峠はすべて山上を越えていく。峠を貫くトンネルは1本もないのだ。
 1996年の「オーストラリア2周」ではシドニーを拠点にして、スズキDJEBEL250XCで7万2000キロを走った。
「ロード編」、「オフロード編」のオーストラリア2周を終えてシドニーに戻ったとき、一度もトンネルを走っていないことに気がついた。
 そこでオーストラリアのロードマップのすみずみまで目を通し、ついにニューサウスウエルス州に「サンドストン・トンネル」というトンネルをみつけた。
 すぐさまシドニーを出発。
 国道31号のヒューム・ハイウェーで120キロほど走ったミッタゴンという町まで行き、そこからナッタイ国立公園に入っていく。ダートを10キロほど走ると目指すサンドストン・トンネルがあった。名前通りのトンネル。やわらかな砂岩を掘り抜いたトンネルで長さは20メートルほどでしかない。これが「オーストラリア2周」7万2000キロを走って出会った唯一のトンネルなのだ。
 ついでにいえば、オーストラリアの最高峰は大分水嶺山脈のスノーウィー山脈にあるコシウスコ山で標高2230メートル。ニュージーランドの最高峰、標高3754メートルのクック山よりもはるかに低い。

ダーラン山脈を突き抜けるホーマートンネル
2000メートル級の山々が間近に迫る


ホーマートンネルを抜け出た風景
国道94号はミルフォード・サウンドへと下っていく


メンバー全員で記念撮影


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