カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[27]

投稿日:2012年12月19日

再び新宮を巡る

和歌山←奈良←和歌山←三重←愛知←静岡←神奈川←東京

 下湯温泉「十津川観光ホテル山水」の朝湯に入り、朝食を食べて出発。アドレスV125Gを走らせ、来た道を引き返して新宮へ。その途中では昨日にひきつづいて、熊野本宮大社を参拝した。本宮を皮切りに「熊野三山」をめぐるのだ。
 新宮に到着すると「熊野三山」2社目の熊野速玉大社に参拝し、新宮の町中に入り、JR新宮駅前に戻った。
 昨日と同じように新宮駅に近い徐福公園を歩いた。
 徐福伝説の地は新宮のみならず、日本各地にある。丹後半島や青森の権現崎などで「徐福上陸の地碑」を見たことがある。徐福伝説にはきわめて興味を引かれるものがある。
「徐福公園」内の徐福の石像と墓、それと徐福が探し求めた不老長寿の霊薬「天台烏薬」になるという常緑のクス科の木を見てまわった。
 徐福公園につづいては、新宮の市街地の中にある「浮島の森」(入場料100円)」を歩く。ジャングルを水耕栽培しているようなもので、東西約55メートル、南北約90メートルの浮島には寒地性の植物、暖地性の植物、もとからの地元の植物など400種以上もの植物が森を作っている。
 遊歩道を歩いて浮島をまわれるようになっているが、洗濯物を干した家々のすぐわきを通って浮島の中に入ると、うっそうとおい茂る森になる。まさにジャングルの様相。浮島は泥炭層の上に浮かんでいるので、強風に吹かれると動くという。このような自然が新宮の中心街に残っていることに驚かされてしまう。
 この地は「神倉聖」の修行の場で、ここに入ってくる人はいなかった。ところがある日、美しい娘が薪とりに入り、底無し沼にすむ大蛇に呑み込まれてしまったという。浮島にはそんな「美女伝説」が伝わっている。
 新宮の最後は神倉神社だ。新宮市内を貫く国道42号からわずかに山側に入ったところに登り口がある。この登り口というのがすごい。見た目は垂直の石段。それも自然石を段にしたような石段なのだ。
 ヒーヒーハーハー息を切らせて538段の石段を登りつめたところには、ご神体の「ごとびき岩」と社殿がある。神々しさが満ちあふれている光景。思わず「おー、神がいる!」と声が出たほど。地元、新宮の人たちも、この地が新宮一番の聖地だといっている。
 社殿前からは新宮の市街地と熊野灘に流れ出る熊野川の河口を一望。上倉神社は神聖地であるのと同時に、絶景地でもあった。

IMG_4352_smallIMG_4356_small

「十津川観光ホテル山水」の朝湯に入る
「十津川観光ホテル山水」の朝食


IMG_4357_smallIMG_4363_small

「十津川観光ホテル山水」を出発
熊野本宮大社の本殿


IMG_4341_smallIMG_4367_small

熊野速玉大社の本殿
徐福公園の門


IMG_4369_smallIMG_4370_small

徐福の像
徐福の墓


IMG_4372_small

徐福の乗ってきた船


Comments

Comments are closed.