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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[73]

投稿日:2013年2月10日

大噴火の記憶

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 島原半島最南端の瀬詰崎を出発。国道251号で口之津へ。口之津港にはちょうど天草からのフェリーが入港するところだった。
 口之津からさらに国道251号を走り島原へ。
「島原の乱」(1637年)の原城址を通り、雲仙岳から流れてくる水無川を渡る。ここからは平成2年(1990年)以降の噴火でできた平成新山(1486m)がよく見える。溶岩が盛上がり、みるみるうちに高くなった平成新山は、今では普賢岳(1359m)よりも高くなり、雲仙岳の最高峰になっている。雲仙岳というのは普賢岳、国見岳、妙見岳の3峰を中心とする火山群の総称だ。
 水無川を一気に流れ下った平成3年(1991年)6月3日の大火砕流は一瞬にして田畑や人家を呑みこみ、40名以上もの死者を出す大惨事になったが、その記憶はまだ生々しく新しい。
 水無川を渡り、島原の町に入っていく。
 目の前に衝立のようにそそり立っているのは雲仙岳眉山。この山こそ日本の歴史上、最大の火山災害をもたらした山だ。
 寛政4年(1792年)4月1日、眉山の山体は突如崩壊した。山が2つに縦割れし、膨大な水が噴出し、城下町の島原を襲った。それだけではない。山塊が有明海に落ち込み、高さ50メートルを越える大津波に襲われた。そのため島原半島側の肥前と有明海対岸の肥後を合わせ、1万5000人という死者・行方不明者を出した。今だに「島原大変肥後迷惑」と呼ばれている大災害だ。
 島原港からは17時15分発の熊本新港行きの九商フェリーに乗った。今度は船上から次第に遠ざかっていく雲仙岳眉山を見つづけるのだった。
 熊本新港到着は18時50分。夜道を走り19時30分、熊本駅に到着。駅前の「東横イン」に泊まった。
 さー、夕食だ。
 まずは熊本駅構内の「センターリバー」で、熊本名物の「馬刺」(1200円)を食べながらビールを飲んだ。馬刺にはスライスしたタマネギが添えられ、ニンニク醤油とショウガ醤油で食べた。つづいてカレー専門の「ハングリータイガー」で「馬刺カレー」(1050円)を食べた。さすが馬肉の熊本。馬刺はカレーの中に入っても、すっきり・さっぱり・さわやかな味だ。

第13日目:佐世保→熊本
2008年10月13日
走行距離:312キロ(合計3,850キロ)
費用:
朝食 850円
ミカン 100円
矢上大橋 10円
ガソリン 754円
昼食 550円
小浜温泉 150円
九商フェリー 1,350円
馬刺 1,200円
ビール 500円
馬刺カレー 1,050円
宿泊(朝食つき) 5,250円
合計 11,764円
総計 158,615円


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口之津港に入港する天草からのフェリー
水無川から見る平成新山


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島原港に到着
熊本新港行きの九商フェリーに乗船


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雲仙岳眉山が離れていく
熊本駅前に到着


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熊本名物の「馬刺」
「馬刺カレー」


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