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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[75]

投稿日:2013年2月12日

国道が2本も走る島

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 天草・上島の「日本三大松島」の天草松島を出発。港には八代海の対岸、八代行きのフェリーが到着した。
 天草松島港前を過ぎた合津の交差点で国道266号と国道324号が分岐する。この分岐点を左折し、国道266号を行く。
 日本の島(沖縄本島を除く)でこのように2本の国道が走っているのはきわめてまれで、唯一、天草・下島の例があるだけだ。淡路、佐渡、隠岐、対馬、壱岐の「日本の島国」5国でも、国道は1本しかない。
 それなのに天草下島には国道266号と国道324号のほかに、さらに国道389号も走っている。天草の上島、下島がいかに大きな島で、いかに多くの人たちが住んでいるかを国道の本数が証明している。
 天草松島から天草・下島の本渡へのメインルートは国道324号なので、国道266号に入ると、ぐっと交通量が減る。阿村の集落を通り過ぎ、八代海の海岸に出ると、さらに交通量は減った。
 海沿いの国道266号を走る。八代海には小島が浮かび、その向こうの九州本土は水平線のかなたにボーッと霞んでいる。
 姫戸に着くと、港に行ってみる。ここからは1日2便、三角と本渡に船が出ている。
 なつかしの姫戸港。以前、ここから本渡行きの船に乗ったことがあるのだ。この船旅では、日本有数の群島、天草諸島を存分に味わった。次々と港に立ち寄っていくのだが、船内アナウンスがないので、地図とにらめっこでそれらの港を確認した。島と島が重なりあった天草諸島なので、島の切れ目がなかなかわからずに、頭の中がこんがらがってくる始末。まるで巨大な「島迷路」に迷い込んだかのようだった。
 その船は人だけでなく荷物も運んでいた。途中の港では家の建築資材が下ろされたり、本渡の魚市場に送られる鮮魚類が積み込まれたりした。出港間際に宅配便の軽トラックがやってきて荷物を積み込むこともあった。
 そんな船旅を思い出しながら、海岸線に沿って国道266号を走る。途中、あちこちに狭路の区間がある。
 高戸では橋でつながっている樋島に渡った。
 栖本では栖本温泉「河童ロマン館」(入浴料450円)に湯に入った。大浴場と露天風呂。館内には鳥のさえずりが流れている。湯から上がると、館内のレストランで「チャンポン」(700円)を食べた。長崎との結びつきの強い天草なので、「天草チャンポン」もうまかった。

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天草松島港に到着した八代行きフェリー
八代海沿いの国道266号を行く


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八代海の海岸線
八代海に浮かぶ島々


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栖本温泉「河童ロマン館」
「河童ロマン館」のチャンポン


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