カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[81]

投稿日:2013年2月18日

肌もツルツル、温泉効果で熟睡

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 水俣に到着すると、中心街で国道3号を左折し、県道117号で鬼岳(734m)山麓の湯ノ鶴温泉へ。湯出川の渓流沿いに10軒ほどの温泉宿が建ち並んでいる。湯治場の雰囲気が色濃く漂う湯ノ鶴温泉だ。
 ここでは「四浦屋」(入浴料200円)の湯に入った。内風呂のみ。熱い湯だ。
「アッチチチ…」
 と思わず声を出して石の湯船につかる。湯の中では動かずにじっとしていた。湯ノ鶴温泉は源泉は52度という高温湯だ。
 水俣に戻ると、国道3号で県境を越え、鹿児島県の出水市に入る。米ノ津港でアドレスを止め、八代海を眺めた。対岸の獅子島がよく見える。
 夕日が八代海に落ちると、出水の町中にある「つる乃湯温泉」へ。ここが今晩の宿。大浴場と露天風呂の湯につかり、湯から上がるとビールをキューッと飲み干した。この湯上がりのビールはたまらない。
 極上ビールのあとは夕食だ。
 刺身と天ぷら、茶碗蒸し、カニ汁、それにマグロのカマが出た。とても1泊2食6000円とは思えないような料理だ。さらにうれしいことに、宿のおかみさんはぼくのことを覚えてくれていて、薩摩焼酎を出してくれたのだ。マグロのカマにかぶりつきながら、遠慮なく薩摩焼酎をいただいた。
 ここは「300日3000湯」(2006年ー2007年)でも泊まった宿。そのときも次のように、宿のみなさんにはよくしてもらったのだ。

 出水温泉「薩摩つる乃湯」に到着したのは21時30分。
「間に合った!」
 22時までは大浴場の湯に入れるのだ。
 さっそく第15湯目の「宿湯」に入った。大浴場の湯から上がると、フロントに置いてあるパック入りの「おこわ」が目に入り、買おうとした。
 ところが受付の美人姉妹は「これは売れ残ったものだから」といって代金を受け取ろうとはしない。それどころか「どうぞ、これも」といって、カンビールとウーロン茶を持たせてくれたのだ。ありがたく薩摩美人の好意を受け取ったが、部屋でカンビールを飲みながら食べる「おこわ」はとびきりのうまさだった。

『300日3000湯めぐり日本一周・下巻』昭文社刊より

 残念ながら今回は美人姉妹に会えなかったが、夕食を食べ終わると、おかみさんによーくお礼をいって大浴場と露天風呂の湯に入った。
「つる乃湯温泉」はおかみさんに薩摩焼酎に出してもらったからいうのではないが、ほんとうにいい湯だ。膨大な湯量で、源泉は46・2度というジャスト適温。PH9・2という強アルカリ性のツルツル湯。女性には絶対におすすめの「美人湯」なのだ。温泉のおかげで夜はぐっすりと眠れた。

第15日目:熊本→出水
2008年10月15日
走行距離:132キロ(合計4,323キロ)
費用:
水前寺公園 400円
熊本城 500円
日奈久温泉 150円
日奈久ちくわ 500円
御立岬温泉 500円
昼食 850円
ガソリン 700円
湯ノ鶴温泉 200円
ビール 500円
宿泊(1泊2食) 6,000円
合計 10,300円
総計 183,172円


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九州新幹線の新水俣駅
湯ノ鶴温泉「四浦屋」の湯


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熊本・鹿児島の県境
出水の米ノ津港


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八代海対岸の獅子島
出水の「つる乃湯温泉」に到着


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「つる乃湯温泉」の夕食
マグロのカマにかぶりつく


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