アドレス日本一周 west[94]
投稿日:2013年3月3日
フェリーとしまと十島村
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鹿児島駅前を出発。スズキの125ccスクーター、アドレスV125Gを走らせ、鹿児島港へ。
21時00分、「十島村航路」の待合室に到着。岸壁にはトカラ列島経由で奄美大島の名瀬港まで行く「フェリーとしま」が停泊している。この十島(としま)村の村営「フェリーとしま」(1391トン)で奄美大島の名瀬まで行くのだ。
十島村はトカラ列島の口之島、中之島、諏訪瀬島、平島、宝島、臥蛇島、悪石島の7島から成っている。村名の「十島」というのは、北緯30度以北の三島(みしま)村の竹島、硫黄島、黒島の3島を合わせた10島に由来している。
太平洋戦争後、北緯30度以南の島々は、アメリカの軍政下に置かれた。トカラ列島の7島もアメリカの軍政下に置かれた。そのため北緯30度以北の3島は三島村として十島村から分離独立した。そんな歴史を持つ十島村は昭和27年(1952年)に本土復帰を果たしたが、三島村と合併することなく今につづいている。十島村も三島村も村役場や村議会は島ではなく、鹿児島市内の鹿児島港の近くにある。
21時30分、アドレスの受付開始。アドレスの「鹿児島→名瀬」の料金は5000円だ。
22時00分、乗船開始。アドレスを車両甲板の隅に置くと、エレベーターで2等船室に上がる。乗船券に指定されている場所に毛布を敷き、枕を置いて寝る準備を終えたところで、レストランで夜食の「カレーライス」(630円)を食べた。。
23時50分、「フェリーとしま」は「ボーボーボー」と汽笛を鳴らし、鹿児島港を出港する。自販機で買った500mlのカンビール(370円)を飲みながら、離れゆく鹿児島の町明かりを眺めた。カンビールを飲み終わったところで2等船室に戻った。
「フェリーとしま」は鹿児島湾内を航行しているので、ほとんど揺れることはない。
気持ちの良い眠りに落ち、目をさますと、「フェリーとしま」はトカラ列島北端の島、口之島に到着するところだった。「ボーボーボー」という汽笛で目がさめたのだ。
時間は6時。ちょうど夜が明けるところだった。
「フェリーとしま」は口之島港の岸壁に接岸。さすが南国、半ソデのTシャツ1枚で甲板に上がってもまったく寒くはない。10月も18日だというのに…。ポツポツと降りる乗客がいる。コンテナを下ろし終わると出港だ。その間、わずかに10分。「フェリーとしま」は夜明けの口之島を離れていった。
離れていく口之島をいつまでも洋上から眺めている。
火山列島のトカラ列島にはいくつもの温泉がある。口之島にも何湯かの温泉がある。
「いつの日か、トカラ列島だけで旅したい!」
その時はトカラ列島の島々の全温泉に入りまくるのだ。