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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[123]

投稿日:2013年4月2日

沖縄第一の聖地

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「沖縄の十字路」の明治橋を出発。「那覇→那覇」の「沖縄一周・南部編」の開始だ。
 明治橋から国道329号で沖縄本島を横断して与那原に戻り、与那原からは国道331号で知念半島に入っていく。
 安座真港を過ぎたところで、沖縄第一の聖地、斎場御嶽(せーふぁうたき)に寄っていく。
 大岩が覆いかぶさるような斎場御嶽にはタブやシイ、クス、アカギなどの樹木がうっそうとおい茂り、昼なお暗い世界になっている。いかにも神々が宿っていそうな、そそり立つ石灰岩の巨岩の下に拝所があった。そこには黒い線香と米粒、菊の葉、赤い饅頭が、白い紙にのせられて供えられていた。
 歴代の琉球王たちが欠かさず参拝したという斎場御嶽は、本土でいえば伊勢神宮のようなところ。ただ伊勢神宮と違うのは、拝殿や本殿の建物が一切ないことだ。
 斎場御嶽の断崖からは「神の島」で知られる久高島が見える。
 久高島には伝統的な祭りが残り、とくに12年に1度、午年の旧暦11月15日から5日間にわたっておこなわれる「イザイホー」はよく知られている。「神女加入」の儀礼で、島出身あるいは島に嫁いだ女性が30歳になると参加するという。
 久高島は中城湾口の細長い島。知念半島の知念岬の沖合に浮かんでいる。
 2002年の「島めぐり日本一周」では、安座間港から船で久高島南端の徳仁港に渡り、島北端のカベール岬まで行った。といっても4キロほどでしかなかったが。カベール岬からは与勝半島と与勝諸島の島々を眺めた。
 久高島で唯一の集落、久高に戻ると、展望台から徳仁港を見下ろした。ちょうど漁師が沖縄の伝統的な船、サバニに乗って漁から帰ってくるところだった。港近くの食堂「とくじん」で夕食にし、魚汁定食を食べた。ムッティグアという魚。そのあと民宿「にらい荘」に泊まったのだ。
 斎場御嶽から久高島を眺めていると、そんな久高島の島旅がなつかしく思い出されてくるのだった。

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国道331号で知念半島に入っていく
斎場御嶽


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斎場御嶽の大岩
斎場御嶽から見る久高島


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