カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[135]

投稿日:2013年4月15日

まるで宮古の人

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 10月26日。浜比嘉島の民宿「ゆがふの郷」の朝食。玉子焼き、塩ジャケ、納豆、豆腐、パパイヤ入りのサラダを食べ、出発。スズキの125ccスクーター、アドレスV125Gを走らせ、沖縄市の中心のコザまで行く。
「コザ」は気になるカタカナ表記の地名だが、かつては越来村胡屋だった。それをアメリカ軍がコザと誤って呼び、胡差のあて字を使うようになり、いつしかカタカナでの「コザ」が定着していったという。地名はおもしろい。コザは米軍基地の拡大とともに大きくなっていった町だ。
 コザのガソリンスタンドで給油し、昼前には浜比嘉島の民宿「ゆがふの郷」に戻る。アドレスを置いて、シルミチュー公園まで歩いていく。ここが「ちへいせん・あしびなー」の2日目の会場。地元のみなさんとの交流会、「ガチマヤー交流会」が始まった。
「ガチマヤー」は「食いしん坊」を意味する。まさにその通りの交流会で、大鍋でつくるヒージャー(ヤギ)汁や豚の丸焼きが振舞われた。なんとも豪快な野外料理だ。
 沖縄を代表する料理のヒージャー汁は、外間夫妻の「美ら海(ちゅらうみ)ファーム」が提供してくれた。外間さんは地元の方だが、奥さんは内地の人。「日本一周」を成しとげたこともある女性ライダーで、今回の「地平線会議イン浜比嘉島」を実現させた一番の立役者なのだ。
 その外間夫妻らが三線を聞かせてくれた。胸にしみこむ音色。外間夫人はもうすっかり島の人間になりきっている。それがすごい。
「たいしたものだ!」
 と感心してしまう。
 シミルチュー公園の広い園地では、地元の比嘉小学校の生徒全員と幼稚園の園児全員が「パーランクー」を見せてくれた。浜比嘉島の伝統芸能はしっかりと子供たちに受け継がれている。
 夕暮れまでつづいた「ガチマヤー交流会」が終ると、今度は民宿「ゆがふの郷」での宴会だ。
 豚の丸焼きを肴にオリオンの生ビールを飲み干す。
 島のみなさんも来てくれる。
「乾杯、乾杯」の連続。そして島のみなさんが差し入れてくれた泡盛での一気飲みになった。「地平線会議」の顔としてカソリ、一気飲みで負ける訳にはいかない。島の若者「シンちゃん」との勝負になった。コップになみなみとつがれた泡盛を一気に飲み干す。辛くもシンちゃんを振り切って勝ったが、そのときのシンちゃんの一言は心に残った。
「まるで宮古の人のようだ!」
 宮古島の人たちはきっと酒に強いのだろう。宮古島にも行かなくては。
「ちへいせん・あしびなー」の2日目の夜も大盛上がり。結局、飲み会は夜明け近くまでつづいた。地平線会議の仲間たち、浜比嘉島のみなさんと飲み明かし、トコトン付き合った一夜だった。

第26日目:浜比嘉島→浜比嘉島
2008年10月26日
走行距離:78キロ(合計5,809キロ)
費用:
ガソリン 850円
氷ぜんざい 200円
生ビール(4) 1,600円
宿泊(朝食つき) 3,500円
合計 6,150円
総計 319,558円


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民宿「ゆがふの郷」の朝食
浜比嘉島のサバニ


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浜比嘉大橋入口のT字路
コザの町


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「ガチマヤー交流会」の開始
外間さんがつくるヒージャー汁


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豚の丸焼き
外間夫妻の三線を聞く


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小学生、幼稚園児たちの「パーランクー」
夜を徹しての大宴会


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