アドレス日本一周 west[160]
投稿日:2013年5月14日
ゴミ捨て場から観光名所へ
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下関駅前に戻ってきた。駅前広場のフグのオブジェを見たあと、日本海側の国道191号を行く。瀬戸内海側の国道2号と比べると、いっぺんにローカル色が強くなる。これが山陽と山陰の大きな違いというものだ。
下関の市街地を抜け出ると、左手に広がる日本海の大海原を見ながらアドレスを走らせる。蓋井島へのフェリーの出る吉見港に立ち寄り、海水浴場になっている吉母海岸の砂浜を歩き、本州最西端の毘沙ノ鼻に向かった。
今でこそすっかりメジャーになった毘沙ノ鼻だが、20年前のカソリの「40代編日本一周」(1989年)のときは大変だった。毘沙ノ鼻という岬名も一般的ではなく、誰も知らなかった。
どこが本州最西端の岬なのかわからずウロウロしてしまい、本州最西端の漁港、吉母漁港で何人もの人たちに聞いてまわった。
ところが誰もが「知らないなぁ」という返事。
その中にあって、一人の人が、
「ゴミ捨て場のあの岬がそうじゃろう」
という。
それを聞いて、小躍りするような気分でゴミ捨て場まで行った。
地図を見ても間違いない。
やっとの思いで探し出し、たどり着いた本州最西端の岬はあまりにも寂しい所だった。
断崖となって海に落ちる岬周辺の海岸は下関市のゴミ処分場で、ゴミをついばむカラスの群れが空を真っ黒に染め、すさまじい鳴き声を上げていた。
それが10年前の「50代編日本一周」(1999年)では、あまりの変化の大きさに驚かされてしまった。なんと国道191号には「本州最西端の地」への道標ができ、岬への道の途中にも案内板が立っていた。まったく迷うこともなく、すんなりと本州最西端の毘沙ノ鼻まで行けたのだ。
岬の入口には駐車場ができ、岬の突端には展望台ができ、そこには「本州最西端到着証明書」が置かれてあった。
このような変化を見ることができるのが、10年ごとの「日本一周」の大きなメリットといってもいい。
そして今回もまったく迷うことなく毘沙ノ鼻まで行くことができた。岬の展望台の前には灯台を模した本州最西端のモニュメントが立っている。展望台に立ち、目の前に浮かぶ蓋井島を眺めた。
「70代編日本一周」の時には吉見港から蓋井島に渡ろう!