カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[166]

投稿日:2013年5月20日

合掌低頭

山口←福岡←大分←宮崎←鹿児島←沖縄←鹿児島←熊本←長崎
←佐賀←福岡←山口←広島←岡山←兵庫←大阪←和歌山←徳島←香川←愛媛
←高知←徳島←和歌山←奈良←和歌山←三重←愛知←静岡←神奈川←東京

 日御碕から出雲大社にもどると、国道431号で松江へ。左手に島根半島の山々、右手に広々とした出雲平野を見ながらアドレスを走らせる。山地と平野、じつに対照的な出雲の風景だ。
 国道431号は島根半島の山裾から平田を通り、宍道湖畔の道になる。波ひとつない鏡のような湖面。出雲神話の斐伊川が湖に流れ込む。対岸には出雲神話の山々が見える。
 国道を左に折れ、島根半島の山中にある一畑薬師に寄っていく。ここは昔から「目の薬師」で知られ、多くの参詣者を集めている。国道431号沿いに走る一畑電鉄も、もともとは一畑薬師への参詣者を運ぶためにつくられた。それほどの一畑薬師だ。
 仁王門をくぐり、観音堂、本堂と参拝する。そこで目を奪われたのは「合掌低頭」の標語。人生訓として書かれたものだが、ぼくは「これぞ旅の基本だ!」と思った。
 旅をしていると、各地で親切にされることが多い。そのときは「ありがたい!」と、手を合わせるような気持ちを持つことが大事だ。
 旅の日々は勉強の連続。いろいろなことがわかってくる。このわかってくること、自分の知識欲を満たしてくれることが、旅の大きな魅力になっている。このとき一番大事なのは頭を低くすること。行く先々の土地のことは、地元のみなさんが一番よく知っている。頭を高くしたら、誰も何も教えてはくれない。旅はするものではなく、させてもらうものだということをしっかり心に止めておいたらいい。
 一畑薬師門前の店で熟柿をみつけた。ぼくの大好物。3個100円と安い。それを門前でぺろぺろっと一気に食い尽くした。青空の下で食べる熟柿は最高のうまさだった。
「おー、出雲の秋、日本の秋!」

IMG_5576IMG_5577

宍道湖の眺め
島根半島の紅葉


IMG_5578IMG_5579

一畑薬師の案内図
一畑薬師の門前


IMG_5580IMG_5581

一畑薬師の仁王門
一畑薬師の本堂


IMG_5582IMG_5583

一畑薬師の本尊
一畑薬師の石仏


IMG_5584

3個100円の熟柿


Comments

Comments are closed.