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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[170]

投稿日:2013年5月28日

因幡の白うさぎ

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 11月5日6時。鹿野温泉「山紫荘」の朝湯に入る。昨夜とは男湯と女湯が入れ替わっていたが、大きさも造りもほぼ同じ。大浴場と露天風呂の湯につかった。7時半から朝食。コンロで焼いて食べる一夜干しのカレイがうまい。そのほかイカ刺、煮物、生卵、海苔、佃煮、アサリの味噌汁と、「山紫荘」の朝食は満足できるものだった。
 8時、「山紫荘」を出発。スズキの125ccスクター、アドレスV125Gを走らせ日本海へ。JR山陰本線の浜村駅に戻ると、駅前でアドレスを止めた。
 浜村駅前の「貝がら節」のモニュメントから流れ出る温泉に手をひたした。駅舎からは浜村温泉が発祥の地の民謡、「貝がら節」が流れてくる。胸にしみる。それを聞きながらカンコーヒーを飲んだ。
 国道9号に出ると、左手に日本海を見ながら走る。龍見台の展望台から海岸線を一望し、「因幡の白兎神話」の白兎海岸では砂浜を歩いた。
 白兎海岸には「白兎神話」の案内板。それには次のように書かれている。

 淤岐ノ島にいた兎は気多の岬に渡ろうと、海にいるワニをだましました。
「私とお前たちとどちらが多いかを数えてみたい。一族をありったけ連れてきて、一列に並んでみなさい。私はその上を跳んで数えてみよう」という話にすっかりだまされたワニたちは、気多の岬まで一列に並びました。その上を渡った兎は下りる前に「お前たちは私にだまされたのだよ」と言ってしまったため、最後のワニに捕えられ、毛皮をはがされてしまいました。
 兎が泣いていると、稲羽(因幡)の八上姫をめとらんものと、出雲国から大勢の神が気多前を通りかかりました。意地の悪い八十神(大国主命の兄)には、「海水で身体を洗い、高尾山で風に吹かれながら寝ているように」といわれました。その通りににすると、前よりも痛みが増しました。あとからやってきたやさしい大国主命には「水門(不増不減池)の真水で海水の塩を洗い流して、身千山でガマの穂にくるまっているように」といわれました。その通りにすると、元のきれいな白兎に戻りました。

「白兎神話」の白兎海岸をあとにし、鳥取の町に入っていく。
 鳥取市内をひとまわりしたところで鳥取砂丘へ。ここは「日本一周」の定番ポイント。サハラ砂漠縦断のシーンを思い浮かべながら、いつものように砂丘に登った。
 鳥取砂丘からはいったん国道9号に出、駟馳山峠を越えたところで海沿いの国道178号を走る。そして県境を越え、鳥取県から兵庫県に入った。中国地方から近畿地方に入ったのだ。

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鹿野温泉「山紫荘」の朝食
「山紫荘」を出発


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JR山陰本線の浜村駅
浜村駅前の「貝がら節」のモニュメント


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龍見台からの眺め
白兎海岸


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鳥取砂丘を歩く
砂丘地帯のラッキョウ畑


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鳥取県から兵庫県に入る


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