アドレス日本一周 west[176]
投稿日:2013年6月3日
伊勢神宮の元宮
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伊根から国道178号を南下すると、丹後の一宮、籠神社の前に出る。「籠」で「この」と読む。この地は丹後の府中で、近くには丹後の国分寺跡もある。さらにこの地は元伊勢とも呼ばれ、籠神社は伊勢神宮の元宮になる。籠神社は日本三景の天橋立の北端に位置しているが、天橋立は籠神社の参道のようなものだ。
古代の日本は太平洋側よりも日本海側のほうがはるかに文化の進んだ先進地帯だった。とくに丹後は大陸との結びつきが強く、大陸の先進文化が真っ先にこの地にもたらされた。元伊勢が丹後にあるのは、それを証明しているかのようだ。
丹後の中心、宮津から南下する府道9号は「京街道」ともいわれるが、標高407mの普甲峠を越えたところには「元伊勢の里」がある。そこには元伊勢神宮奥宮の天の岩戸神社や内宮の皇大神社、下宮の豊受神社がある。五十鈴川も流れている。伊勢神宮は元々はこの地にあったものが、籠神社に移り、今の伊勢の地に移ったのだという。
そんないわれのある籠神社を参拝する。本殿は伊勢神宮の唯一神明造と同じ様式の唯一神明造で、ここでも伊勢神宮の式年遷宮と同じように30年ごとの造替制になっている。
境内には倭宿禰像が建っている。籠神社の宮司家は現在で82代目ということで、その祖が倭宿禰になるという。神武東征の折、明石海峡に亀に乗って現れ、浪速へと先導したのが倭宿禰。それにちなんで倭宿禰像は亀に乗っている。
籠神社から奥宮の真名井神社へ。ここは籠神社から真名井川を400メートルほどさかのぼったところにある。ここまで来る人はほとんどいないので、神社の一帯はひっそりと静まりかえっている。裏手の真名井原の神体山が真名井神社のご神体になっている。籠神社が伊勢神宮の内宮、真名井神社は伊勢神宮の外宮の元になっている。ここをもって籠神社の参拝を終えた。