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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[22]

投稿日:2013年8月10日

浦戸諸島での思い出

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2008年11月24日

 七北田川河口の蒲生を出発。県道10号から国道45号に入り、多賀城から塩釜へ。
 塩釜に着くと観光港でアドレスを止めた。
 岸壁には松島湾の観光船が停泊している。
 松島湾口の浦戸諸島をめぐる連絡船も停泊している。
 なつかしい。
「島めぐり日本一周」(2001年ー2002年)では50ccバイクのスズキSMXとともにこの船に乗り込み、浦戸諸島の島々をめぐった。そのときの様子を『50ccバイクで 島の温泉日本一周』(小学館文庫)より紹介しよう。

 連絡船は桂島、野々島、寒風沢島と寄って朴島まで行っている。船上から目をこらして松島湾に浮かぶ小島を眺めた。朴島の手前の寒風沢島で降り、そこで泊まることにした。
 塩釜から寒風沢島まで人は500円。だがバイクは700円。バイクの方が高いのが辛いところだ。寒風沢島に上陸すると、さっそく島を一周した。といっても、その距離は5キロほど。島ではちょうど田植えの最中だった。川がないので天水だのみの稲作。日本人の米へのこだわりの強さを島の水田に見る思いがした。水田のまわりには、ネットが張られていた。カモメなどの海鳥を防ぐものだという。
 島では船は自家用車のようなもの。1軒の家で2隻や3隻の船を持っている。ちょっと塩釜に買い物に行くというときも、自家用の船で行く。対岸の野々島に中学校があるが、寒風沢島の生徒たちは船で学校に通っている。
 寒風沢島では民宿「幸栄荘」に泊まった。ここで出た夕食がすごかった。カツオ、ハダガレイ、シャコの刺し身とマガレイの焼き魚、そのほか甘エビ、シャコエビ、スクモガニ、ホヤが出、ホタテのひもの辛子漬け、シラウオやホタテ、エビのてんぷら、アサリの鍋、シラウオのおすましが出た。まさに海の幸三昧の夕食。これで宿泊料金が7000円なのだから、島民宿はたまらない。

 塩釜の観光港ではしばし岸壁にたたずみ、浦戸諸島でのそんな思い出にひたるのだった。

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塩釜観光港のターミナル
松島湾の観光船


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浦戸諸島をめぐる連絡船
連絡船は朴島まで行く


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