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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[40]

投稿日:2013年8月29日

本州最涯の地

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2008年11月27日

 11月27日。夜明けとともに起き、斗南温泉「むつグランドホテル」の朝湯に入る。
 大浴場と露天風呂。この時間は宿泊者のみなので、貸し切り湯のような気分でゆったりと湯につかった。
 湯から上がると11階のレストランで朝食。窓際の席に座ったが、すごい眺めだ。まさに絶景。むつ市の中心、田名部の町並みが広がり、その向こうに連なる恐山を一望する。
 イカ刺や焼き魚、温泉卵などの朝食を食べ、出発。
「さー、行くぞ、アドレスよ!」
 と、ひと声をかけ、県道6号で尻屋崎に向かって走りだす。
 斧そっくりの形をした下北半島の東北端が尻屋崎。本州最東北端の地でもある。
 津軽海峡に出るとアドレスを止め、海峡を渡る冬の風に吹かれた。
 岩屋の集落を過ぎ、三菱マテリアルの巨大なセメント工場の前を通る。
 背後にそびえる標高400メートルの桑畑山は石灰岩の宝庫。埋蔵量は数億トンと推定され、採掘された石灰岩は隣接するセメント工場に送られていく。製品は尻屋岬港で船積みされる。
 尻屋崎の入口に到着。そこにはゲート。ボタンを押して遮断機を上げ、中に入っていくと「寒立馬」のお出迎え。このゲートは岬周辺の草地に放牧されている寒立馬のためにある。尻屋崎で放牧されている骨太の馬は「寒立馬」と呼ばれているが、下北半島の厳しい自然の中で育っているだけに抜群の耐久力。雌馬を残し、雄馬は食肉用として市場にだされる。
 松林を走り抜けて海岸に出る。
 舗装路から海辺に降りると、白っぽい石灰岩の道が岬突端の灯台へと続いている。津軽海峡越しに北海道がよく見える。右端は恵山岬だ。
 尻屋崎の突端に到着。灯台の前にアドレスを止める。
「遠くまで来たものだ!」という実感がする。
 尻屋崎には「本州最涯の地」碑も立っているが、そこから見る灯台は、日本に数ある灯台の中でも、一番絵になる(とぼくは思っている)。

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斗南温泉「むつグランドホテル」からの眺め
斗南温泉「むつグランドホテル」の朝食


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斗南温泉「むつグランドホテル」を出発
津軽海峡に出た!


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尻屋崎のゲート
尻屋崎の寒立馬


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尻屋崎から見る北海道
尻屋崎の灯台


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尻屋崎の「本州最涯の地碑」
尻屋崎から見る太平洋


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