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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[41]

投稿日:2013年8月30日

こゝ本州最北端の地

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2008年11月27日

 本州最北東端の尻屋崎から県道6号でむつ市の中心の田名部に戻ると、国道279号で本州最北端の大間崎へとアドレスを走らせる。本州の最北端というだけで、アドレスで切る風はよけいに冷たさを増したようだ。
 津軽海峡に出ると大畑へ。イカ漁の盛んな大畑漁港を見てまわる。
 大畑からさらに国道279号を行き、海辺の峠、木野部峠を越え、下風呂温泉へ。そこには2つの共同浴場、「大湯」と「新湯」があるが、そのうちの「大湯」(入浴料300円)に入った。ローカル色豊かな温泉で、湯につかりながら地元の人たちの話を聞いた。「湯の中談義」は最高だ。とはいうものの、下北弁は半分くらいはわからなかったが。
 さっぱりした気分で大間崎へ。バイクで切る風の中にヒバの香りが漂う。風雪に強いヒバは下北の特産。この地方では建築材にふんだんに使われている。
 本州最北端、北緯41度31分30秒の大間崎に到着。これで本州最南端の潮岬(和歌山)、本州最西端の毘沙ノ鼻(山口)、本州最東端のトドヶ崎(岩手)につづいて、本州最北端の大間崎(青森)に立った。こうして本州の4端、最東西南北端に立つと、本州を制覇したような気分になる。
「こゝ本州最北端の地」
 と彫り刻まれた本州最北端碑の立つ岬の先端から津軽海峡を眺めた。
 目の前のクキド瀬戸を隔てて600メートルほど沖に浮かぶ弁天島には、白黒2色の大間埼灯台が見える。その向こうの水平線上には、くっきりと北海道の山影が浮かんでいる。三角形の特徴のある山の姿は函館山だ。
 大間崎まで来ると、北海道が近い。対岸の汐首岬までは、わずか18キロでしかない。
 大間の町には函館の病院や商店の看板が目立って多いし、大間港からは函館港行きのフェリーが出ている。所要時間は2時間ほどでしかない。大間の人たちにとっては青森に行くよりも、函館に行く方がはるかに近い。
 明治以前に本州から北海道に渡るのは津軽半島の三厩港か、下北半島の大間港だった。
 本州最北端の岬、大間崎は昔からの北海道への玄関口になっていた。

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田名部から国道279号で大間崎へ
国道279号の木野部峠からの眺め


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下風呂温泉の共同浴場「大湯」
本州最北端の大間崎に到着


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大間崎の本州最北端碑
大間崎の大間マグロの像


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大間崎の本州最北の店
弁天島の大間埼灯台


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