アドレス日本一周 east[66]
投稿日:2013年9月27日
アイスバーンの峠越え
←東京
知床半島の羅臼から標津に戻ると、国道244号で根北峠に向かっていく。根室と北見の境の根北峠は標高490メートル。この根北峠越えは、「北海道一周」の大きな難関だ。
標津を出ると、2車線の道がズバーッと一直線に延びている。交通量はほとんどない。ときどき高速で走る車とすれ違う程度。左手の斜里岳は雲に隠れ、裾野だけが見えている。最初のうちは路面に雪はまったく見られない。
平原から山中に入っていくと、あっというまに雪道に変わり、路面はアイスバーン化してくる。センターライン寄りはツルツル滑るので、なるべく路肩寄りの積もった雪の上を走るようにした。
ラッキーだったのは天気が良く、昼過ぎの気温が氷点下まで下がらなかったことだ。0度以下と0度以上では、ずいぶんと違う。
転倒しないように、最大限の注意を払い、少しづつ峠道を登っていく。
雪道とアイスバーンとの大格闘の末、ついに標津町(根室)と斜里町(北見)の境の根北峠に到達した。峠の周辺は一面のシラカバ林。道の脇にアドレスを止めると、思いっきり「万歳!」を叫び、峠に到達した喜びを爆発させた。
根北峠を越え、今度は北見側を下っていく。
路面は凍りつき、根室側よりもはるかにツルツルのアイスバーンになる。ツーッと滑り、アドレスをコントロールできなくなると、そのたびに路肩の雪の中に突っ込み、少しづつ少しづつ峠を下った。
根北峠を下り、北見の平原地帯に入ると、路面の雪は消えた。
平原にも雪はなかった。
斜里岳にかかっていた雲は切れ、頂上がはっきり見えている。青空をバックにした頂上周辺の雪はまぶしかった。