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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[103]

投稿日:2013年11月11日

集落を閉ざす大断崖

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2008年12月9日

 増毛からは国道231号を南下。日本海に沿って走り雄冬岬へ。
 暑寒別岳からつづく1000メートル級の山並みがそのまま海に落ち込む海岸は険しく、交通の大きな障害になっていた。この国道231号が全線開通したのは1981年のことでしかない。着工以来、23年の歳月をかけての完成だった。
「30代編・日本一周」(1978年)では増毛から行止まり地点まで行き、そこで折り返し、増毛から留萌に戻ったのだ。
 雄冬海岸に入るとカムイエ崎、マッカ崎、日方崎、観音崎、赤岩崎と岬がつづき、赤茶けた岩山がそのままストンと海に落ちている。国道231号は連続するトンネルで、これらの岬を通り抜けていく。
 雄冬岬の手前に雄冬の集落がある。近年まではニシン番屋が残っていたほどで、かつては増毛と同じようにニシン漁で栄えた。
 国道231号が開通するまでの雄冬はまさに「陸の孤島」。1日1便の増毛港に通う定期船が唯一の交通機関になっていた。
 雄冬の集落に立ちふさがるようにして雄冬岬が日本海に落ち込んでいる。安山岩や蛇紋岩などの高さ100メートル以上もある切り立った大断崖が海に落ちているのだ。昔から「西蝦夷三険岬」のひとつとして船乗りたちから恐れられてきた。そんな雄冬岬では断崖から流れ落ちる「白銀の滝」を見た。

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雄冬岬に到着
断崖が海に落ちる雄冬岬


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雄冬岬の「白銀の滝」
雄冬岬を貫く「雄冬岬トンネル」


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「雄冬岬トンネル」を抜け出たところから見る雄冬岬


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