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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[122]

投稿日:2013年12月9日

太宰治の故郷

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2008年12月13日

 7時30分、青森を出発。国道7号で大釈迦峠を越え、国道101号で五所川原へ。五所川原からは国道339号を北へ、小泊へと向かう。前日、龍飛崎から国道339号を南下して小泊まで行くつもりにしていたが、冬期閉鎖で行くことはできなかった。そこで今度は南から小泊へ行こうと考えたのだ。
「冬期閉鎖がなんだ!」
 という気分で小泊に向かってアドレスを走らせる。
 広々とした津軽平野を北上。アドレスのバックミラーには雪をかぶった津軽富士の岩木山が映っている。五所川原の中心街から12キロほど走ると、金木に到着。ここは太宰治の故郷。津軽鉄道の金木駅前まで行き、金木の町をぐるりとひと回りしたところで太宰の生家の「斜陽館」へ。今は「太宰治記念館」になっている。
『走れメロス』や『斜陽』、『人間失格』などの作品で知られる小説家の太宰治は、明治42年(1909年)、ここで生まれた。生家は津軽有数の大地主。若くして才能を発揮した太宰治だが、昭和23年、東京・三鷹の玉川上水で愛人を道づれにして入水自殺した。小説家としての限界を感じての入水自殺で、38歳という若さだった。
「太宰治記念館」(入館料500円)を見学。太宰の手書きの原稿や龍飛崎に文学碑の建っている小説『津軽』の初版本などが展示されている。
 それにしても残念だったのは、ついに旅館「斜陽館」に泊まれなかったことだ。金木には何度かやってきた。そのたびに「斜陽館」に泊まろうと思ったのだが実現せず、駅前旅館に泊まったり、温泉銭湯風の金木温泉に泊まったりした。そしてこの年(2008年)の3月に「斜陽館」は旅館を廃業し、「太宰治記念館」へと衣替えをした。

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五所川原から国道339号を北へ
金木の「太宰治記念館」


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