カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[131]

投稿日:2013年12月19日

なまはげを見た

秋田←青森←北海道←青森←岩手←宮城←福島←茨城←千葉←東京←神奈川
←静岡←神奈川←東京
2008年12月14日

 男鹿半島最北端の入道崎から男鹿温泉へ。国民宿舎「男鹿」(入浴料300円)の湯に入り、「なまはげ」で知られる真山神社に向かう。
 男鹿半島縦断の快走ルート、「なまはげライン」から真山神社に向かっていくと万体仏をまつるお堂がある。ここは必見。堂内に納められた万体仏には心が吸い寄せられてしまうようだ。
 なまはげまつりで知られる真山神社を参拝。ここから山中に入った真山(567m)、本山(715m)、毛無山(677m)が「男鹿三山」になる。
 男鹿半島は古くから日本海との結びつきが強く、海を通して様々な自然の恵みがもたらされ、文化が受け入れられてきた。「男鹿三山」は日本海を行き来する船乗りにとっては絶好の航海の目印になり、この地に暮らす人たちにとっては神々の宿る信仰の山になっていた。
 そんな「男鹿三山」の麓にある真山神社の参拝を終えると、神社に隣りあったなまはげ資料館の「なまはげ館」を見学。つづいて「男鹿真山伝承館」(「なまはげ館」と「男鹿真山伝承館」の共通券は800円)でなまはげの実演を見た。
「なまはげ」は大晦日の夜、男鹿半島の広い地域でおこなわれる民俗行事。80近い集落では、それぞれ独自のなまはげの面を持ち、なまはげの行事がおこなわれている。
 なまはげは「男鹿三山」に鎮座する神々の化身と信じられている。災いを払い、豊作、豊漁、家内安全をもたらす来訪神として各家々では食事を用意し、なまはげを丁重にもてなすのだ。
「男鹿真山伝承館」では真山地区に伝わる伝統的ななまはげを見ることができる。「ウォー!」と叫んで入ってくるなまはげは迫力満点。
「泣く子はいねが」
「怠け者はいねが」
「いうこと聞がね子どらいねが」
「親の面倒みない悪い嫁はいねが」
 と、家の中を叫んでまわる。
 そんななまはげに向かって家の主人は、
「なまはげさん、まんず座って酒っこ飲んでくなんしぇ」
 といってなまはげに酒をすすめる。
 このあとつづくなまはげと家の主人の問答はユーモアもあって面白く、思わず身を乗り出して聞いてしまった。

IMG_1162IMG_2522

国民宿舎「男鹿」の湯
真山の万体仏


IMG_5265IMG_5266

「なまはげ館」のなまはげ
「なまはげ館」のなまはげ工房


IMG_5276IMG_5277

「男鹿真山伝承館」のなまはげの実演
なまはげに差し出す膳。魚はハタハタ


Comments

Comments are closed.