カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[134]

投稿日:2013年12月22日

なつかしの湯で15分寝

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2008年12月15日

 秋田を出発。国道7号を南下。右手の日本海を見ながら走る。雪はやみ、南下するにつれて路面の雪も消えた。
 本荘に近づいたところで海岸の高台で南へと延びる海岸線を見る。北に目をやると、前日まわった男鹿半島が島のように見える。男鹿三山がひとつの山、寒風山がもうひとつの山で、2つの山が日本海に浮かんでいるようだ。
 国道105号、国道107号、国道108号の3本の国道が分岐する本荘を過ぎる。
 西目の「道の駅にしめ」でアドレスを止め、「にしめ湯っ娘ランド」の湯に入る。ここは天然温泉ではないが「300日3000湯」のなつかしの湯。「温泉めぐり日本一周」の第271日目で泊まった。
 その翌日、朝湯に入り、朝食を食べ、出発しようとすると、ぼくを待ち構えてくれていた下田さんと育さんカップルに出会った。
 2人は高崎からやってきた。夜の7時に高崎を出発し、夜通し走りつづけて真夜中の2時に西目に到着、朝までずっと待ちつづけてくれたという。
 そんな下田さんと育さんとはすっかり意気投合し、その日は一緒に鳥海山周辺の温泉をめぐったのだ。
 第1湯目は金浦温泉。国道7号から2、3キロ入ったところにある。到着は8時だったが、まったく問題なく入れた。ここは朝の5時からやっていた。硫黄泉とラジウム泉、2つの湯船。硫黄泉は白濁色の湯、ラジウム泉は無色透明の湯だ。そんな湯につかりながら下田さんとの「湯の中談義」。バイクの大好きな人。温泉も大好き。「温泉大国・群馬」の大半の温泉に入っている。
 第2湯目は湯の台温泉。象潟から県道58号で鳥海山に向かっていく。高台からは日本海を一望。水平線上には平べったい形をした飛島が見える。ここでは一軒宿「鶴泉荘」の湯に入った。
 象潟に戻ると、国道7号で県境を越え、山形県に入った。
 第3湯目は湯ノ田温泉。ここには2軒の宿があるが、「のとや」の湯に入った。内風呂のみでほぼ無色透明の湯。目の前には日本海が広がっている。正面には飛島が見える。温泉から眺める島というのがすごくいい。
 第4湯目は鳥海温泉の日帰り湯「あぽん西浜」。大浴場と露天風呂。大浴場は半透明で茶色ぽい湯。露天風呂はにごり湯でかなり濃い味がする。
 鳥海温泉で日本海を離れ、国道345号で鳥海山を間近に眺める八幡に向かった。
 第5湯目は八幡の八森温泉。日帰り湯「ゆりんこ」前の広場は「いも煮」の真っ最中で大勢の人たちが大鍋でサトイモを煮ている。我々はそんな「いも煮」の匂いをかぎながら湯に入った。大浴場と露天風呂は赤茶けた湯。湯から上がると食堂で昼食。「いも煮鍋」でも食べたいところだったが、そのようなメニューもなく、「日替わり定食」を食べた。ここを最後に下田さんと育さんと別れたが、2人は長い道のりを高崎へと帰っていった。「にしめ湯っ娘ランド」の湯につかっていると、そんな下田さんと育さんとの温泉めぐりのシーンがなつかしく思い出され、胸がキューンとしてくるのだった。
 湯から上がると醤油ラーメンを食べた。「にしめ湯っ娘ランド」の入浴料&ラーメンの「ラーメンコース」は850円と安い。食べ終わると大広間でしばしの眠り。何とも気持ちのよい15分寝だった。

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本荘の近くから見る日本海の海岸線
日本海に島のように浮かぶ男鹿半島


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なつかしの「にしめ湯っ娘ランド」
「にしめ湯っ娘ランド」の醤油ラーメン


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