カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 east[170]

投稿日:2014年2月8日

三国峠で2度目の峠返し

群馬←新潟←群馬←長野←群馬←長野←群馬←埼玉←東京
2008年12月23日

 沼田に戻ると、再度、JR沼田駅前を出発。寒風を切ってアドレスを走らせ、今度は国道17号で群馬・新潟県境の三国峠に向かっていく。
 月夜野から湯宿温泉を通り、三国峠下の猿ヶ京温泉までは晴れている。一片の雲もない青空が広がっている。ところが三国峠の登りが始まり、カーブをひとつ、またひとつと曲がり、高度を上げていくと、前方には真っ黒な雪雲がベターッという感じで張り付いていた。
 あっというまにその雪雲の中に突入。天気は激変し、激しく雪が降ってくる。ヘルメットのシールドには雪がこびりつき、視界がきわめて悪くなる。仕方なくシールドを上げ、裸眼で走ると、ブスブスッと雪が眼球に突き刺さってくる。
 路面はあっというまに真っ白になる。転倒しないように最大限の注意を払う。間違ってもセンターラインを飛び出すことはできない。バックミラーで後続の大型トラックを確認するとウインカーを出して左側に避け、トラックを先に行かせた。
 ついに転倒することもなく三国峠の群馬県側のトンネル入口までやって来た。
 上越橋を渡り、三国トンネルに入る。
 トンネルの中央で群馬・新潟の県境を越え、トンネルを抜け出て新潟県側へ。するとすさまじいばかりの猛吹雪。視界はほとんどない。尻尾を巻くようにして三国トンネルに逃げ込み、来た道を引き返した。三国峠は「峠越え」ではなく、峠で折り返す「峠返し」だ。
 群馬県側に戻り、猿ヶ京温泉まで下ると、何事もなかったように青空が一面に広がっている。新潟県側の猛吹雪はまるで幻でも見たかのようだった。
 沼田に戻ると、利根川の河畔の温泉「ゆに〜いく」(入浴料700円)に入る。大浴場の湯にどっぷりつかり、芯まで冷え切った体をあたためた。湯から上がると食堂で「ざるうどん」(480円)を食べた。
 温泉で元気をとり戻すと、国道17号で前橋へ。前橋到着は18時30分。JR前橋駅前の「東横イン」に連泊した。

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JR沼田駅前を出発
雪の三国峠


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「ゆに〜いく」の「ざるうどん」
前橋に戻ってきた


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