カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

ツーリングマップル東北2014年版発売

投稿日:2014年3月22日

「カソリング」をご愛読してくれているみなさん、『ツーリングマップル東北』の2014年版が完成しました。通常版の表紙は三陸海岸の碁石岬、大型で見やすいR版の表紙は断崖が連続する男鹿半島の西海岸です。ぜひとも書店で手にとって、実物をご覧になってください。『ツーリングマップル東北』には1年をかけて東北をまわりつづけたカソリの想いが凝縮されています。
 好評をいただいている取り外して使える小冊子はさらに充実した内容になってます。自分の撮った写真のみならず、同行してくれた巣山カメラマンの写真もふんだんにのっています。
 まずは小冊子冒頭のカソリの「巻頭言」を紹介しましょう。

 2013年の東北はスズキのビッグボーイとGSRで走った。第1弾目は「鵜ノ子岬→尻屋崎」。東日本大震災から2年後の3月11日に東北太平洋岸最南端の鵜ノ子岬(福島)を出発し、東北太平洋岸最北端の尻屋崎までを走った。南部では花粉症にやられ、北部では凍傷にやられたが、南部と北部ではまったく気候の違う東北の大きさを身をもって体感した。第2弾目は「東北一周」(6月11日〜7月12日)。反時計回りで東北を一周したが、福島県の浜通りでは東京電力福島第1発電所の事故で分断された国道、県道のすべてを走り、どこが通行止め地点になっているのかを確認。宮城県の気仙沼から青森県の八戸までは新たに誕生した「三陸復興国立公園」の全域をまわった。平成三陸大津波で甚大な被害を受けたエリアだが、三陸海岸の美しい海は変わらない。次頁の「三陸海岸を旅する」(陸前高田→八戸)でぜひともその一端を見てもらいたい。「東北一周」では三陸海岸と男鹿半島にカメラマンの巣山さんが同行してくれた。天気に恵まれ、とくに男鹿半島ではドピーカンの快晴。寒風山からの展望はすばらしいものだった。最後に能代の米代川の河口に立ったが、日本海に落ちていく夕日は目の底に焼き付いて離れない。ということで2014年版のおすすめコースは「男鹿半島一周」になった。第3弾目は東京〜青森往復の「林道走破行」(8月7日〜8月13日)。2012年には南部東北の30本の林道を走破したが、2013年には北部東北の19本の林道を走破。ダート距離の合計は303・2キロになった。この最新の林道情報も2014年版には載っている。林道は刻々変化するナマモノ。これからも最新の情報をみなさんにお伝えしたい。最後は「福島一周」(10月17日〜10月21日)。こうして全行程は1万5000キロになったが、その間、自身で得たものを『ツーリングマップル東北』の2014年版に反映させている。

 小冊子はこの「巻頭言」の見開きを皮切りにして、「三陸海岸を旅する」、「2013年の足跡」、「おすすめの温泉12湯」、「おすすめのツーリングコース」、そして「おすすめの道12選」とつづきます。全部で16ページの小冊子ですが、そのどれもが気合を入れてつくったものなので、きっとみなさん方に面白く見てもらえるものと確信しています。小冊子に散りばめられている巣山カメラマンの写真の数々はほんとうにすばらしいものです。
「東日本大震災」から3年目の今年も、3月10日に東京を出発し、「鵜ノ子岬→尻屋崎」の往復2500キロをスズキのビッグボーイで走ってきました。東北太平洋岸最南端の鵜ノ子岬(福島)から東北太平洋岸最北端の尻屋崎(青森)まで走り、東北の太平洋岸全域の現状をしっかりとみてきました。石巻、女川、志津川(南三陸町)…と、漁港や魚市場、水産加工場などは想像以上の復興ぶりでうれしくなるほどでした。それにひきかえ、町中の復興の遅れが目立ちました。6月には「福島一周」を走り、その後の夏の本格的な東北取材につなげようと思っています。今年の「東北林道走破行」は「東北一周」を予定しています。東北は日本一といっていいほどの「林道天国」なのです。
 みなさ〜ん、東北ツーリングの魅力は無限大です。

 さー、進路を北へ。『ツーリングマップル東北2014年版』を持って、東北を目指しましょう〜!!!

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