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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[019]

投稿日:2014年4月10日

唯一の涅槃像

四国八十八ヵ所めぐり 2009年4月11日
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バイクで札所めぐりをする人も多い

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第9番・法輪寺周辺の風景

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法輪寺の山門

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法輪寺の本堂

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法輪寺前の茶店

 御詠歌の流れる第8番の熊谷寺をあとにし、第9番の法輪寺へ。ここは徳島自動車道の南側になる。田園地帯のただ中にある寺。地元の人たちは「田中の法輪さん」と呼んでいる。本尊は釈迦の涅槃像。88ヵ所では唯一の涅槃像になる。本堂、大師堂での参拝を終えると、門前も茶店で焼きいもを食べ、徳島名物の「たらいうどん」(500円)を食べた。麺の腰の強さが印象的だ。
「たらいうどん」でパワーアップしたところで第10番の切幡寺へ。ここは徳島自動車道の北側になる。第1番の霊山寺からこの第10番の切幡寺までが、巡礼街道の県道12号沿いの札所で、東西に並んだこれら10ヵ寺には次々とめぐっていける。
 切幡寺の入口には寺の案内板が立っているが、その縁起がおもしろい。
「弘法大師が四国を巡行中、この山麓で機織の信心深い乙女から7日間施しを受け、7日目に大師が布を乞うたところ、織っていた布を惜しげもなく切ってさしだしたという。その故事により切幡寺と称しています。また、大師はこの乙女の信心深さにうたれて、乙女の願いどおり千手観音の像を刻み、時の天皇、嵯峨天皇に奏請して本堂を建て、この本堂に安置したということです。その時、乙女の願いにより得度させ、灌頂を授けたところ乙女は千手観音の姿になったといわれ、大師の刻んだ千手観音像とともに女即身成仏の乙女が秘仏として安置されました。それで寺号とともに得度山灌頂院という山号、院号を称しています」。
 山門をくぐり、大汗をかいて333段の石段を登り、本堂に参拝。まつられている本尊は2体ある。南に面して弘法大師の作といい伝えられている千手観音、北に面して即身成仏の観音がまつられている。

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昼食のたらいうどん 第10番・切幡寺の本堂 切幡寺の納経所


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