アドレス日本巡礼[122]
投稿日:2014年8月27日
「おー、インカの遺跡!」
旧池田町の池田周辺の札所をめぐる。
第31番の誓願寺(せいがんじ)では、見事な彫刻がほどこされた鐘楼門の山門をくぐると、本堂前の大蘇鉄が目に飛び込んでくる。樹齢1000年以上といわれているが、主幹の高さは2メートル、根回り6メートルという日本一の大蘇鉄。国の天然記念物に指定されている。
第32番の愛染寺(あいぜんじ)には真柏の古木がある。これは樹齢900年以上。このような古木があることが、小豆島の寺々の歴史の古さを証明している。愛染寺では本堂を参拝したあと、奥の院にも足を延ばした。
第33番の長勝寺(ちょうしょうじ)は大きな寺。ここには「伝池田八幡本地仏坐像」がまつられている。3体の坐像は頭は仏像だが、首から下は神。日本の神仏混淆を象徴するかのような像なのである。
これら3ヵ所の札所をめぐったあと、「池田の野天桟敷」を見た。石垣を段々にして築かれた野天の桟敷で、高さ15メートル、幅200メートルの6~8段の階段になっている。これを見た瞬間、「おー、インカの遺跡!」と思ったほど。アンデス山中のインカの石造遺跡を連想させるものだった。
秋祭りの太鼓や神輿の大練りを見物するものだといわれているが、小豆島で盛んな農村歌舞伎が演じられたのかもしれない。野天桟敷のてっぺんに立つと、池田の町並みや池田港が一望できた。
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