アドレス日本巡礼[238]
投稿日:2015年3月8日
昔は幹線、今は酷道
河内の一宮の枚岡神社の参拝を終えると、国道308号で大阪・奈良府県境の暗峠(くらがりとうげ)に向かっていく。狭路の峠道。車1台がやっと通れるような超狭路の区間もある。これが大阪市から東大阪市へと走ってきた国道308号と同じ国道かと思うと、もう驚き。きつい登り勾配のカーブではアドレスのアクセルを目いっぱい開いて登ったが、軽四輪が登れずにズルズル下がるシーンを見た。20年近く前に「峠越え」で越えたときと、何も変わっていない暗峠だ。
標高455メートルの暗峠に到達。暗峠は生駒山(642m)の南側の峠。峠には石畳が残っている。
暗峠には大阪・奈良の府県境をまたいで何軒かの家が建っている。峠の茶屋もある。この峠を越える道が暗越奈良街道。かつては大阪と奈良を結ぶ幹線で、河内・大和の国境の峠は本陣を備えた宿場になっていた。
奈良では伊勢参宮街道につながっているので、大阪の人たちが「お伊勢参り」をするときは、暗峠を越えた。大阪に入る街道としても、暗越奈良街道は京街道に次ぐくらいに重要だった。大昔は峠の周辺はうっそうとおい茂る昼なお暗い森だったので、「暗峠」の名前があるという。
暗峠を越え、奈良県に入ったところで、国道308号は生駒山地の稜線を走る信貴生駒スカイラインの下をくぐり抜けていく。奈良盆地へと下り、国道168号との交差点に出た。ここで折り返し、再度、暗峠を越えて大阪に戻るのだった。