アドレス日本巡礼[330]
投稿日:2016年3月29日
諏訪湖を見下ろす
中山道の奈良井宿を出発。
次の贄川宿には「贄川関所」がある。案内板には次のように書かれている。
復元された贄川関所の「木曽考古館」を見学。ここには贄川関所関連の資料のほかに、簗場遺跡で発掘された土器や石器類が展示されている。
贄川宿の次の本山宿は日本の「切りそば」発祥の地。ということで宿場内の「本山そばの里」で「盛りそば」(870円)と「そばがき」(420円)を食べた。自家製粉のソバ粉は挽きたて、そばは打ちたて、茹でたてで、「3たて」がここの自慢。ソバ粉を熱湯でかいた「そばがき」は、我々日本人の元々のそばの食べ方だった。それを麺に打って現在のような「そば切り」を考案したのは、恐らく16世紀の後半から17世紀の前半にかけてのことだろう。その発祥の地が本山宿なのだという。本山宿で考案されたそば切りは中山道を通してあっというまに日本中に広まった。うどんや素麺の麺づくりの下地があってのそば切りの考案であったことは間違いないところだが、「そば切り」はつくるのに手間がかかるのでハレ(非日常)の日の食べ物、それに対して簡単につくれる「そばがき」はケ(日常)の食べ物だった。
本山宿の次の洗馬宿は中山道と善光寺街道の追分。中山道は右へ、善光寺街道は左へ行く。ここでは善光寺街道で松本まで行き、日本の「国宝四城」のひとつ、松本城を見て、洗馬宿に戻った。機動力抜群のアドレスなので、こういうことが楽々できる。
洗馬宿から塩尻宿へ。そして塩尻峠を越えて下諏訪宿に到着。諏訪大社下社の秋宮を参拝すると、隣接する下諏訪温泉「ホテル山王閣」に泊まった。大浴場の湯につかりながら夕暮れの諏訪湖と湖畔の町並みを見下ろした。「お〜、絶景湯!」。湯から上がるとレストランでの夕食。生ビールをキューッと飲み干したあとで夕食をいただく。天ぷら、茶碗蒸し、刺身の盛り合わせ、信州そば、諏訪湖産小魚のフライ、凍み豆腐、肉鍋、湯葉のお吸い物…と、「ホテル山王閣」の夕食はすごくいい。食べ終わるともう一度、大浴場の湯につかり、諏訪盆地の夜景を見るのだった。