カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[82日目]

投稿日:2018年2月21日

アカギレと花粉症のダブルパンチ

本州西部編 33日目(2007年2月11日)

 千代田温泉の朝食は7時。それを逃すと次は9時なので、いつもの朝湯→朝食の順番を逆にした。朝食は丼飯に味噌汁がつき、それとのり、梅干、漬物だ。ご飯と味噌汁はおかわり自由。いい米を使ったご飯なので、それだけのおかずでも、丼飯を2杯(いつもの3杯飯の分量)食べた。そのあと朝湯に入り、湯から上がると30分の朝寝。最高の朝のパターンだ。

 9時、千代田温泉を出発。千代田ICから中国道に入る。下関方向に戻り、次の戸河内ICで降りる。雨が降ったり止んだりのうすら寒い天気。完全に冬に逆戻りといったところで、中国道の「戸河内−吉和」間では「雪」との情報が表示されていた。あっというまに何本もの指のアカギレがぱっくりと口をあけている。たまらない痛さ…。アカギレと花粉症のダブルパンチだ。

 第1湯目は筒賀温泉「グリーンスパつつが」。3階の展望浴場からは戸河内の町並みを一望。湯上りには「天上の明水」を飲んだ。

 第2湯目は三段峡温泉「三段峡ホテル」の湯。内風呂からは渓谷を見下ろす。ここは西日本でも屈指の紅葉の名所、三段峡の入口だ。

 中国道の戸河内ICに戻ると、国道186号で島根県境へ。加計の周辺の風景がすごい。切り立った山々が町の背後まで迫っている。入り組んだ複雑な構造の谷間を行く。温井温泉の「温井スプリングス」は休業中で入れなかった。

 広島・島根県境の傍示峠到着は12時30分。気温は2度。中国山地はまだ真冬同然。峠には大佐スキー場があるが、ゲレンデのみならず、周辺の山々は一面の雪景色。

 傍示峠の「峠返し」で来た道を引き返し、第3湯目の芸北温泉「森の館」の湯に入った。大浴場は湯気でもうもう。露天風呂もある。大浴場、露天風呂ともにけっこう混み合っていた。湯から上がると、レストラン「仙水」で「仙水ランチ」を食べた。ハンバーグにエビフライ、カキフライがついている。

 第4湯目は田原温泉の「5000年風呂」に入った。ここには内風呂と露天風呂があるが、湯も湯船もごくありふれたもの。廃校を利用した温泉施設なのだが、まさかその廃校が5000年の歴史ということはないだろう。ここにはイヌシデの変種の「天狗シデ」の古木があるが、それが樹齢5000年なのか。それともここは「天狗の里」なので、5000年の歴史というのは天狗のことなのか。

 第5湯目は大朝鳴滝温泉「おおあさ鳴滝露天温泉」。露天風呂は温めの湯だが、内風呂はジャスト適温。ここには神楽の舞台があって、「ひろしま神楽」と「いわみ神楽」の共演がおこなわれるという。

 16時、千代田に戻った。

 千代田を拠点にしての温泉めぐりの開始だ。

 美土里温泉「神楽門前湯治村」の湯は休業中で入れず、第6湯目は高宮温泉「たかみや湯の森」になった。大浴場と露天風呂。この日は日曜日ということもあって家族連れでおおにぎわい。

 三次からは夜の温泉めぐりの開始。県道39号で第7湯目の君田温泉へ。君田温泉の「森の泉」は人気の湯で混みあっていた。大浴場と露天風呂。湯から上がると、今晩の宿探し。うまい具合に宿もみつかり、湯上がりの「ヤクルト」を2本飲んで、夜道を飛ばした。

 第8湯目は国道432号で島根県境に向かった比和温泉。高度を増すにつれて気温は下がり、国道沿いのデジタルの温度計はマイナス2度を表示している。それを見てよけいに寒くなった。

 比和温泉の「あけぼの荘」に到着したのは19時50分。まだ食事ができるというので、先に食堂で夕食にした。「サバ焼き定食」(1000円)を食べたのだが、サバの焼き魚のほかにハマチとサケの刺身、ハマチの煮魚がついている。すごくいい夕食にありつけた。これはきっと食堂のおばちゃんのサービスなのだろう、丼飯と味噌汁のおかわりをしてくれた。そんな夕食のあとで湯につかった。ほのぼのとした気分。かなりのぬめりのある無色透明の湯だった。

 比和温泉からは国道432号で庄原に下り、庄原ICで中国道に入る。東城に向かったが、その途中で越えた中山峠周辺の寒さといったらなかった。思わずジェベルの速度をダウンさせてしまったほど。辛い。辛すぎる。

 東城ICで中国道を降り、東城の町中に入っていく。東城温泉の「三楽館」に到着したのは21時45分。ここは昔からつづいている老舗の温泉旅館。その良さを味わいながら第9湯目の「宿湯」につかるのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝食 千代田温泉「千代田温泉」 ご飯、味噌汁、のり、漬物
朝湯 千代田温泉「千代田温泉」
9時 千代田温泉「千代田温泉」を出発
744湯目 筒賀温泉「グリーンスパつつが」(500円)
745湯目 三段峡温泉「三段峡ホテル」(500円)
温井温泉 休業中で入れず
傍示峠 峠返し
746湯目 芸北温泉「森の館」(500円)
昼食 芸北温泉「森の館」のレストラン「仙水」 「仙水ランチ」(1050円)
747湯目 田原温泉「5000年風呂」(600円)
748湯目 大朝鳴滝温泉「おおあさ鳴滝露天温泉」(700円)
中三坂峠 峠返し
美土里温泉 休業中で入れず
749湯目 高宮温泉「たかみや湯の森」(600円)
750湯目 君田温泉「森の泉」(600円)
高茂温泉 入れず
751湯目 比和温泉「あけぼの荘」(300円)
夕食 比和温泉「あけぼの荘」 「焼きサバ定食」(1000円)
21時45分 東城温泉「三楽園」(1泊朝食5775円)
752湯目 東城温泉「三楽園」
本日の走行距離数 332キロ
本日の温泉入浴数 9湯

千代田温泉「千代田温泉」の朝食。ご飯、味噌汁、のり、漬物千代田温泉「千代田温泉」を出発中国道の戸河内ICに到着

千代田温泉「千代田温泉」の朝食。ご飯、味噌汁、のり、漬物 千代田温泉「千代田温泉」を出発 中国道の戸河内ICに到着

筒賀温泉「グリーンスパつつが」三段峡温泉「三段峡ホテル」「三段峡ホテル」の湯

筒賀温泉「グリーンスパつつが」 三段峡温泉「三段峡ホテル」 「三段峡ホテル」の湯

国道186号の広島・島根県境の傍示峠広島・島根県境の傍示峠の大佐スキー場芸北温泉「森の館」のレストラン「仙水」の「仙水ランチ」

国道186号の広島・島根県境の傍示峠 広島・島根県境の傍示峠の大佐スキー場 芸北温泉「森の館」のレストラン「仙水」の「仙水ランチ」

田原温泉「5000年風呂」大朝鳴滝温泉「おおあさ鳴滝露天温泉」国道261号の広島・島根県境の中三坂峠

田原温泉「5000年風呂」 大朝鳴滝温泉「おおあさ鳴滝露天温泉」 国道261号の広島・島根県境の中三坂峠

美土里温泉「神楽門前湯治村」の湯は休業中で入れず高宮温泉「たかみや湯の森」君田温泉「森の泉」

美土里温泉「神楽門前湯治村」の湯は休業中で入れず 高宮温泉「たかみや湯の森」 君田温泉「森の泉」

比和温泉「あけぼの荘」「あけぼの荘」の「焼きサバ定食」

比和温泉「あけぼの荘」 「あけぼの荘」の「焼きサバ定食」  

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