カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[108日目]

投稿日:2018年5月30日

祝 1000湯達成!

四国編 9日目(2007年3月18日)

 午前2時、高松港を出発。寒風をついて走り出す。「高松→高松」の「四国一周」編の開始だ。

「柏原渓谷キャンプ村」に向かう。そこでは昭文社の桑原さんらがキャンプしているのだ。

 まるで冬に逆戻りしたかのような寒さ。スズキSKYWEVE400に乗りながら震え上がってしまう。国道193号で山中に入ると気温は氷点下になった。

「柏原渓谷キャンプ村」に着いたのは4時30分。桑原さんが寒空の中、出迎えてくれた。一睡もしないでここまで来たので、まずはひと眠り。キャビン内の布団の上で死んだように眠った。

 朝、起きるとすぐにキャビン内の湯に入る。かわいらしいバスタブの湯。これが温泉なのだ。ということで今日の第1湯目は柏原渓谷温泉。通算では989湯目になる。1000湯目が目前だ。

「柏原渓谷キャンプ村」には「いわな太郎さん」と「れんちゃん」の夫婦、娘さんの「あーちゃん」、「れんちゃん」のお友達の「プー美さん」、「Sさん」、それと「KUMAさん」が来てくれていた。みなさん、桑原さんのブログ仲間らしい。

「れんちゃん」らの女性陣がつくってくれた熱々の鍋をふーふーいって食べる。

「おいし〜い!」

「れんちゃん」が握ってくれたおにぎりがたまらない。食後はみなさんたちとのしばしの歓談。名残おしかったが、10時、みなさんの見送りを受けて「柏原キャンプ村」を出発。国道193号で徳島との県境に向かった。

 第2湯目は国道193号沿いの塩江温泉。ここは香川県第一の温泉地。ここでは日帰り湯「行基の湯」に入った。内風呂と露天風呂。ともに趣のある木枠の湯船。湯から上がると、「いわな太郎さん」&「れんちゃん」らの差し入れの「リポビタンD」と「ウコンの力」を飲み、「たこちくわ」を食べた。

 国道193号をさらに南下し、讃岐山脈の清水峠を越える。峠を下ったところが香川・徳島の県境。徳島県側をさらに下ったところにある清水温泉の「清水温泉センター」へ。だが、「廃業湯」。ここにはひと晩、泊まったことがあるので寂しい気持ちに襲われてしまう。県境まで戻ると、四国八十八番札所めぐりの88番、満願の大窪寺前にある薬師寺温泉へ。そこは残念ながら入浴のみは不可だった。

 塩江温泉まで戻ると、その周辺の温泉をめぐる。

 第3湯目はさぬき温泉の温泉ホテル「さぬき温泉」。山中の一軒宿で日帰り湯も兼ねている。渓流を見下ろす大浴場。第1、第2の露天風呂もある。無料の大広間でゆったりと休憩もできる。ここは多くの入浴客がやってくる人気の湯だ。

 第4湯目は貝温泉の日帰り湯「貝温泉」。源泉掛け流しの湯。こじんまりとした日帰り湯だが、次々と入浴客がやってくる。湯がいいと多くの人が集まる。

 讃岐山脈の相栗峠の「峠返し」で戻り、第5湯目の奥の湯温泉の日帰り湯「奥の湯温泉」に入る。今日が日曜日ということもあるのだろう、おおにぎわい。浴室も食堂も混みあっていた。宴会の客も多かった。無色透明のぬめりのある湯から上がると、食堂で昼食。讃岐うどんの「しっぽくうどん」を食べた。ダイコンやサトイモ、ニンジンなど具だくさんのうまいうどんだった。

 塩江温泉郷の温泉めぐりを終えると、高松周辺の日帰り湯の温泉をめぐる。

 第6湯目の香南楽湯温泉「香南楽湯」に入る。ここは道の駅「香南楽湯」にある温泉施設、というよりも温泉施設が道の駅になったという感じ。地下270メートルから湧き出る温泉は日量270トンと湯量豊富。大規模な日帰り湯で高松空港にも近い。

 第7湯目は高松クレーターの湯温泉の日帰り湯「きらら」。隕石が衝突してできた「高松クレーター」の西端から湧き出る温泉。高松周辺のこれらの2湯は、日曜日ということもあって大変な混みようだった。

 第8湯目は仏生山温泉の日帰り湯「天平湯」。ここは琴平電鉄の仏生山駅のすぐ近くにある。広々とした大浴場と露天風呂。露天風呂にはいくつもの湯船がある。ゆったり気分で入れる温泉だ。ここが通算997湯目。

「1000湯に王手!」

 高松には「1000湯達成」を一緒に祝おうと、昭文社の桑原さんと若林さんが来てくれている。携帯で連絡を取り合い、1000湯目の温泉を瀬戸内海の大串温泉にしようと決めた。すぐさま大串温泉の「グリーンヒル大串」に電話すると、すんなりと3人分の宿がとれた。日曜日の夜というのは、だいたいこのように宿がとりやすい。ということで桑原さん、若林さんには先に大串温泉に行ってもらった。

 第9湯目の国分寺温泉の日帰り湯「はくちょう温泉」に入り、いよいよ第10湯目、通算999湯目のながお温泉の日帰り湯「ツインパルながお」へ。夜道をスカイウェイブで突っ走る。ここでは道を間違え、山中に入り、香川・徳島の県境まで行ってしまった。痛恨のミスといっていい。ということもあって、大規模な温泉入浴施設「ツインパルながお」の湯から上がったときにはすでに21時を過ぎていた。

 スカイウェイブのエンジン全開で走り、大串温泉の「グリーンヒル大串」に到着したのは21時30分。夕食も頼んであったのだが、何ともうれしいことに、ぼくのためだけに食堂のみなさんは待ってくれていた。そのおかげで刺身やハンバーグの夕食を食べることができた。胸にぐっとこみあげてくるものがある夕食だった。

 夕食を食べ終えると、第11湯目、通算1000湯目の「宿湯」に入る。色の濃い赤湯。いかにも温泉らしい湯の色だ。満面の笑みを浮かべて湯につかるカソリ。そのシーンの写真を桑原さんがとってくれる。すぐ後ろでは若林さんが墨で書いた「祝 1000湯!」のつなぎ合わせた半紙を持ってくれている。湯から上がると部屋で宴会。「次は2000湯だ!」と高揚した気分で次々にビールを空けた。

「300日3000湯」のサイトには、早々に「れんちゃん」からの書き込みがあった。

「祝☆1000湯達成おめでとうございますぅ〜♪ (柏原渓谷キャンプ村では)大変お疲れのところ、楽しいひとときをありがとうございました。お会いする前は一緒に宿泊するなど恐れ多い…と思っていましたが、お会いして、とても親近感のあるかわいらしい(ゴメンなさい)、自然にこちらが笑顔になれるおじさまとわかりうれしくなりました。また毎日チェックして追いかけさせていただきます。ガンバレ〜♪」

 とってもかわいらしい奥さま&お母さまの「れんちゃん」からのコメントが、よけいに「1000湯」達成をうれしいものにしてくれた。

本日のデータ 料金等は当時のものです
2時 高松港出発 「高松→高松」の「四国一周編」、開始
990湯目 柏原渓谷温泉「柏原渓谷キャンプ村」
「いわな太郎さん一家」らとの出会い
朝食 みなさんがつくってくれたおにぎりと鍋
10時 柏原渓谷温泉「柏原渓谷キャンプ村」を出発
991湯目 塩江温泉「行基の湯」(310円)
清水峠 峠返し
清水温泉 廃業湯
薬師湯温泉 入浴のみは不可
992湯目 さぬき温泉「さぬき温泉」(500円)
993湯目 貝温泉「貝温泉」(330円)
相栗峠 峠返し
994湯目 奥の湯温泉「奥の湯温泉」(350円)
昼食 奥の湯温泉「奥の湯温泉」 「しっぽくうどん」(320円)
東山温泉 休業中で入れず
995湯目 香南楽湯温泉「香南楽湯」(700円)
996湯目 高松クレーターの湯温泉「きらら」(600円)
997湯目 仏生山温泉「天平湯」(600円)
998湯目 国分寺温泉「はくちょう温泉」(400円)
999湯目 ながお温泉「ツインパルながお」(600円)
21時30分 大串温泉「グリーンヒル大串」(1泊朝食 6825円)
1000湯目 大串温泉「グリーンヒル大串」
「桑原さん&若林さん」との出会い
夕食 ご飯、刺身、ハンバーグ、サラダ、漬物、味噌汁
本日の走行距離数 228キロ
本日の温泉入浴数 11湯

「柏原渓谷キャンプ村」でのみなさんとの出会いみなさんがつくってくれた鍋をいただくみなさんからの差し入れをいただく

「柏原渓谷キャンプ村」でのみなさんとの出会い みなさんがつくってくれた鍋をいただく みなさんからの差し入れをいただく

名残惜しい「柏原渓谷キャンプ村」を出発塩江温泉「行基の湯」「行基の湯」から上がると差し入れをいただく

名残惜しい「柏原渓谷キャンプ村」を出発 塩江温泉「行基の湯」 「行基の湯」から上がると差し入れをいただく

国道193号の香川・徳島県境さぬき温泉「さぬき温泉」貝温泉「貝温泉」

国道193号の香川・徳島県境 さぬき温泉「さぬき温泉」 貝温泉「貝温泉」

奥の湯温泉「奥の湯温泉」「奥の湯温泉」の「しっぽくうどん」香南楽湯温泉「香南楽湯」

奥の湯温泉「奥の湯温泉」 「奥の湯温泉」の「しっぽくうどん」 香南楽湯温泉「香南楽湯」

仏生山温泉「天平湯」国分寺温泉「はくちょう温泉」ながお温泉「ツインパルながお」

仏生山温泉「天平湯」 国分寺温泉「はくちょう温泉」 ながお温泉「ツインパルながお」

大串温泉「グリーンヒル大串」の夕食1000湯、達成!「グリーンヒル大串」の湯から上がると酒宴の開始

大串温泉「グリーンヒル大串」の夕食 1000湯、達成! 「グリーンヒル大串」の湯から上がると酒宴の開始

若林さんが書いてくれた「祝1000湯」

若林さんが書いてくれた「祝1000湯」    

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