カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[148日目]

投稿日:2018年10月7日

日本有数の「温泉大国」熊本へ

九州編 19日目(2007年5月8日)

 黒木温泉「グリーンピア八女」の朝湯に入る。大浴場と露天風呂。いい湯だ。おまけにいい天気。湯につかりながらうれしくなってくる。露天風呂には樽風呂が2つ。それにつかると「バサーッ!」と盛大な音とともに湯が流れ出る。

 朝湯から上がると朝食。オレンジジュースを飲むとまずは朝粥を食べた。そのあとサラダ、焼きそばを食べ、3杯飯を食べる。おかずはタラコ、ハム、カボチャ、凍み豆腐、玉子焼きなどなど全部で10種。最後はデザート。朝食が温泉めぐりのパワー源になる。このあと「15分寝」をして9時15分に出発だ。

 第1湯目の八女温泉の日帰り湯「べんがら村」にはオープンの10時ぴったりに到着。「どうだ!」という気分。ところが入浴券を買って館内に入ると、受付で「今、水道の工事中でもう1時間くらいかかりそうなのですが…」といわれてしまった。1時間も待てない…。そこで、すぐに考えを変え、先に甘木温泉に行くことにした。

 八女ICで高速に入り、九州道→大分道で甘木ICへ。

 第1湯目は甘木の町中の日帰り湯「卑弥呼の湯」になった。湯温の違う2つの湯船。源泉は49.3度の高温湯。入浴しているのは地元のお年寄りがほとんどのようだ。ここはまさにみなさん方の社交場。温泉に入って笑っていれば「医者いらず」。これがネライなのだろう。「卑弥呼の湯」は「朝倉市健康福祉館」内にある。このような温泉施設がひとつでもあると、医療費の負担をぐっと減らせるという。病院を社交場としているお年寄りたちが、温泉施設へとシフトするからだ。大広間では大衆演劇がはじまろうとしていた。

「卑弥呼の湯」から上がると、来た道を引き返し、11時30分に八女温泉の日帰り湯「べんがら村」に戻った。

 第2湯目は八女温泉の日帰り湯「べんがら村」の湯。大浴場と露天風呂。大浴場に「八女茶風呂」のあるところが、銘茶の産地、八女の温泉らしい。露天風呂は広々とした大きな湯船。2つの樽風呂もある。ここは広大な敷地に温泉館やレストラン、ハーブ園などのある複合施設だ。

 第3湯目の船小屋温泉には「船小屋鉱泉場」があるが、そこには「日本一の含鉄炭酸泉」の看板が立っていた。船小屋温泉「船小屋温泉共和国」の湯に入る。大浴場には円形と方形の湯船。打たせ湯もある。さらにサニーテラスには2つの湯船。そのうちのひとつは寝湯。温室内の温泉に入っているかのようで、湯につかりながらうたた寝をしてしまった。小さ目の露天風呂は深い浴槽だ。

 第4湯目は大木温泉「アクアス」の湯。源泉の湯温は52・2度の高温湯で源泉かけ流し。大浴場と露天風呂。大浴場には木の湯船と石の湯船がある。若干色つきの無味無臭透明の湯だ。

 第5湯目はあおき温泉の湯。ここも源泉かけ流し。大浴場と屋根つきの露天風呂。無色透明無味無臭の湯は硫黄泉のツルツル湯。ここを最後に「九州の水郷」の柳川へ。

 第6湯目は柳川温泉の日帰り湯「南風」。「福祉センター水の郷」内にある温泉施設。草色がかった色つき湯。透明で若干の味がする。

 柳川温泉「南風」の湯から上がると、繁華街の辻町交差点近くのうなぎ店「菊水」に行った。ここは「寝太郎さん」が教えてくれた店。さっそく柳川名物「うなぎのせいろ蒸し」を頼む。ちょっと奮発して「上」にした。年期の入った漆塗りの外箱の中に「せいろ蒸し」の蒸籠が入っている。外箱のふたをあけたときのフワーッと漂うウナギの香。上には錦糸卵。肉厚のうなぎはかみごたえがあってじつに美味。ご飯にもたっぷりとタレがしみ込んでいる。
(「寝太郎さん」からは、「菊水、おいしかったでしょ。叔母の家に泊まりに行くたびに、こちらのウナギを頂いてました♪」とのコメントが入っていた)

 柳川温泉から国道208号を南下し、大牟田から県道10号で上内峠を越えて熊本県に入った。日本でも有数の「温泉大国」、熊本の温泉めぐりを開始する。

 第7湯目はセキアヒルズ温泉「天望の湯」。大浴場と露天風呂。露天風呂からは福岡・熊本県境一帯の丘陵地帯を一望する。

 次の南関温泉「うから館」は本日休業。

 第8湯目は荒尾温泉「弥生の湯」。大浴場と露天風呂。「三井グリーンランド」に隣接する大規模な温泉施設だ。

 第9湯目は玉名温泉「つかさの湯」。大浴場にはいくつもの大きな湯船。思わず「スゲー!」の声が出る。樽風呂もある。露天風呂の壁からは滝のように湯が流れ落ちている。

 第10湯目は草枕温泉「てんすい」の湯。大浴場と露天風呂。ここの露天風呂からは有明海や雲仙が見えるとのことだが、夜の露天風呂、残念ながら何もわからなかった。

 第11湯目は小天温泉「那古井館」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。熱めの湯と温めの湯の2つの湯船。飲泉可。抵抗感がなく、スーッと飲める湯だ。

 21時20分、今晩の宿、河内漁港突端の長崎鼻近くにある河内温泉「龍栄荘」に到着。さっそく第12湯目の宿湯に入る。内風呂のみで、ゆったりまったり気分でどっぷりと湯につかる。湯から上がると、コンビニ弁当の夕食を食べるのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 黒木温泉「グリーンピア八女」
朝食 黒木温泉「グリーンピア八女」 バイキング
9時15分 黒木温泉「グリーンピア八女」を出発
1397湯目 甘木温泉「卑弥呼の湯」(400円)
1398湯目 八女温泉「べんがら村」(500円)
1399湯目 船小屋温泉「船小屋温泉共和国」(550円)
1400湯目 大木温泉「アクアス」(500円)
1401湯目 あおき温泉「あおき温泉」(500円)
1402湯目 柳川温泉「南風」(400円)
昼食 柳川の「菊水」うなぎのせいろ蒸し(2310円)
熊本県に入る
1403湯目 セキアヒルズ温泉「天望の湯」(500円)
1404湯目 荒尾温泉「弥生の湯」(450円)
1405湯目 玉名温泉「つかさの湯」(680円)
1406湯目 草枕温泉「てんすい」(500円)
1407湯目 小天温泉「那古井館」(400円)
21時20分 河内温泉「龍栄荘」(1泊朝食6500円)
1408湯目 河内温泉「龍栄荘」
夕食 コンビニ弁当
本日の走行距離数 250キロ
本日の温泉入浴数 12湯

黒木温泉「グリーンピア八女」の朝湯に入る「グリーンピア八女」の朝食「グリーンピア八女」を出発

黒木温泉「グリーンピア八女」の朝湯に入る 「グリーンピア八女」の朝食 「グリーンピア八女」を出発

甘木温泉「卑弥呼の湯」船小屋温泉の「船小屋鉱泉場」船小屋温泉「船小屋温泉共和国」

甘木温泉「卑弥呼の湯」 船小屋温泉の「船小屋鉱泉場」 船小屋温泉「船小屋温泉共和国」

大木温泉「アクアス」あおき温泉「あおき温泉」柳川温泉「南風」

大木温泉「アクアス」 あおき温泉「あおき温泉」 柳川温泉「南風」

柳川のうなぎ専門店「菊水」「菊水」のうなぎのせいろ蒸しセキアヒルズ温泉「天望の湯」

柳川のうなぎ専門店「菊水」 「菊水」のうなぎのせいろ蒸し セキアヒルズ温泉「天望の湯」

荒尾温泉「弥生の湯」荒尾の落日玉名温泉「つかさの湯」

荒尾温泉「弥生の湯」 荒尾の落日 玉名温泉「つかさの湯」

草枕温泉「てんすい」の鯉のぼり小天温泉「那古井館」河内温泉「龍栄荘」の湯

草枕温泉「てんすい」の鯉のぼり 小天温泉「那古井館」 河内温泉「龍栄荘」の湯

「龍栄荘」で食べるコンビニ弁当

「龍栄荘」で食べるコンビニ弁当    

Comments

Comments are closed.