カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[285日目]

投稿日:2020年4月14日

3000湯、よくできました!

北海道編 61日目(2007年10月20日)

 宮中島温泉「ミオンなかさと」の朝湯に入る。大浴場と露天風呂はともに黒湯で、ツルツル湯だ。ご飯、味噌汁、塩ジャケ、フキノトウ、サラダ、納豆、ネマガリ、温泉卵、山菜、ヒジキ、ダイコン、海苔、漬物の朝食を食べ、9時に出発。

 国道117号→県道82号で魚沼丘陵の栃窪峠へ。「峠返し」で、折り返した。

 第1湯目は塩ノ又温泉「見晴館」の湯。ここは内風呂のみ。小さな湯船。無色透明の湯。湯は息をつきながら湯口から湯船に流れ込む。

 第2湯目は二ツ屋温泉「鷹の湯」。ここは硫黄泉。無色透明無味無臭の湯。大浴場とは仕切られた露天風呂風の内湯もある。

 第3湯目は越後俵山温泉「やすらぎ荘」の湯。ここは内風呂のみ。黒大理石の湯船。無色透明の湯。ここも硫黄泉で、かすかな硫黄臭がする。

 これら3湯に入り、国道117号で十日町へ。

 第4湯目は十日町温泉「明石の湯」。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯につかる。

 第5湯目は「長谷川さん」との温泉めぐりのときには入れなかった月湯女温泉「月湯女荘」の湯。ここは月、火、土、日と週4日の営業。この日は土曜日なので入れた。浴室は2階。内風呂のみで木わくの湯船。ほぼ無色透明の湯はやわらかな感触。

 湯から上がったところで、昭文社の桑原さんと若林さんを発見。2人は「カソリさんは今日、3000湯を達成させるつもりだ」と読んで来てくれたのだ。そんな2人と一緒に食堂で昼食。「ラーメン」を食べた。

 食べ終わったところで、『ツーリングマップル』を見ながらのプラニング。3000湯まであと8湯。今日中に達成するということで、3000湯目の宿を決めた。

 広田温泉だ。

 広田温泉の「湯元館」に電話すると宿がとれた。

 月湯女温泉からは桑原さん&若林さんの2人が乗る車と一緒に走る。

 第6湯目は真人温泉「ふれあいメゾン」の湯。2階の浴室の無色透明の湯に入る。

 第7湯目は木津温泉「上の湯旅館」。ここは内風呂のみ。赤茶けた湯の色。湯につかりながら、すぐ下を通る国道17号の車の流れを見た。

 第8湯目はちぢみの里温泉「ちぢみの里」。ここは国道17号の道の駅「ちぢみの里おぢや」内の温泉施設だ。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明のツルツル湯に入る。

 3000湯まであと5湯。

 国道17号で長岡へ。

 第9湯目は長岡かまぶろ温泉。ここには「クレープ神田さん」が来てくれた。大浴場の無色透明の湯に入り、そのあと「かまぶろ」のムシロにしばし横たわった。

 第10湯目は蓬平温泉。ここでは「和泉屋」の湯に入った。大浴場と露天風呂。まわりの風景を眺めながらの寝湯もある。湯から上がると、女将さんには「よく来てくださいました」と深々と頭を下げられた。中越地震ではこのあたりは震度7という激震に見舞われた。宿も大きな被害を受け、長らく営業を停止していた。やっと再開にこぎつけ、女将さんの顔にはその喜びと苦難を乗り越えたという自信が表れていた。

 3000湯まであと3湯。

 山裾の蓬平温泉から平野に下り、長岡湯沢温泉へ。ここも中越地震で大きな被害を受け、立ち直れないまま廃業。つづいて長岡温泉にも入れなかった。痛い。

 第11湯目は関越道の長岡ICに近い寺宝温泉。ここには「スパット神田さん」が来てくれた。大浴場と露天風呂。源泉掛け流しの茶色っぽい湯につかる。

 第12湯目は西谷温泉「中盛館」の湯。ここの湯に入れてよかった。もし入れなかったら、大きく北へと迂回し、どこか入れる温泉を探さなくてはならなかったからだ。

 いよいよ第13湯目の広田温泉へ。

 広田温泉の「湯元館」に到着したのは19時30分。若林さんが「祝3000湯達成」と半紙に墨で書いてくれた。それを持って浴場へ。感動の瞬間。「湯元館」の湯に入り、ついに3000湯を達成。桑原さんと若林さん、神田兄弟と一緒になって喜びを爆発させた。

 雨が激しく降っている。

 その雨をついて神田兄弟は新潟へと帰っていった。

 神田兄弟を見送ると、桑原さん、若林さんとの夕食だ。

 まずはビールで乾杯。たてつづけに2杯目、3杯目、4杯目、5杯目…と飲み干した。そのあとで釜飯、味噌汁、刺身、天ぷら、茶碗蒸し、塩ジャケ、菊、漬物の夕食を食べた。具だくさんの釜飯がうまかった。

 部屋に戻ると、壁に「祝3000湯達成」の半紙を貼り、その前で宴会開始。「朝日山」を冷でクイクイ飲み干していく。宴もたけなわになったところでドラマが始まった。

 まずは第1幕。

 桑原さんから「寝太郎賞」を授与されたのだ。

「3000湯、よくできました!」の花丸とカソリの似顔絵つき。裏面には「貴殿は300日3000湯という前人未踏の挑戦を掲げ、日本全国の皆様に、生まれ持った天性の明るさと、エロオヤジ性を持って、温泉の楽しさを存分にアピールし、楽しむ心を失うことなく3000湯を達成した事をここに表彰します」とあった。

 寝太郎さん、ありがとう!

 つづいて第2幕だ。

 何と「下田さん」と「長谷川さん」が祝酒を持って来てくれた。ここ広田温泉は携帯の圏外だったので、広田温泉で「3000湯」を達成したことを速報では流せなかった。

 そこで2人がしたことは、この周辺の温泉をしらみつぶしに当たることだった。その結果、ついに広田温泉の「湯元館」を突き止めた。下田さんと長谷川さんは祝酒を手渡すと、ザーザー降りの雨の中を高崎へと帰っていった。

 そのあとはいただいた群馬の銘酒「榛名山」を浴びるようにして飲んだ。飲むほどに胸が熱くなるのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 宮中島温泉「ミオンなかさと」
朝食 宮中島温泉「ミオンなかさと」 ご飯、味噌汁、塩ジャケ、フキノトウ、サラダ、納豆、ネマガリ、温泉卵、山菜、ヒジキ、ダイコン、海苔、漬物
9時 宮中島温泉「ミオンなかさと」を出発
栃窪峠(峠返し)
2988湯目 塩ノ又温泉「見晴館」(350円)
2989湯目 二ッ屋温泉「鷹の湯」(350円)
2990湯目 越後俵山温泉「やすらぎ荘」(350円)
2991湯目 十日町温泉「明石の湯」(500円)
2992湯目 月湯女温泉「月湯女荘」(300円)
出会い 桑原さん、若林さん
昼食 月湯女温泉「月湯女荘」ラーメン(400円)
2993湯目 真人温泉「ふれあいメゾン」(500円)
2994湯目 木津温泉「上の湯旅館」(400円)
2995湯目 ちぢみの里温泉「ちぢみの里」(900円)
2996湯目 長岡かまぶろ温泉「長岡かまぶろ温泉」(800円)
出会い クレープ神田さん
2997湯目 蓬平温泉「和泉屋」(1000円)
長岡湯沢温泉(廃業湯)
長岡温泉(休業中)
2998湯目 寺宝温泉「寺宝温泉」(500円)
出会い スパット神田さん
2999湯目 西谷温泉「中盛館」(400円)
19時30分 広田温泉「湯元館」(1泊2食9800円)
3000湯目 広田温泉「湯元館」
夕食 広田温泉「湯元館」 釜飯、味噌汁、刺身、天ぷら、茶碗蒸し、塩ジャケ、菊、漬物
出会い 下田さん、長谷川さん
本日の走行距離数 167キロ
本日の温泉入浴数 13湯

宮中島温泉「ミオンなかさと」の朝食栃窪峠塩ノ又温泉「見晴館」

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月湯女温泉「月湯女荘」木津温泉「上の湯旅館」の湯国道17号の道の駅「ちぢみの里おぢや」にやってきた

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ちぢみの里温泉「ちぢみの里」の湯に入り、3000湯まであと5湯!蓬平温泉「和泉屋」広田温泉「湯元館」で3000湯を達成!

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3000湯達成、乾杯!「湯元館」の夕食広田温泉では「寝太郎賞」を授与された!

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