温泉めぐり日本一周[288日目]
投稿日:2020年4月20日
心熱き「越後人」にジーン
野積温泉「旅館のぞみ温泉」では 朝一番で、「コンコンコン」と部屋のノック。
「カソリさんと朝湯を一緒に入りたいという人が来てますよ」
と、石井さん。
すぐにピンと来た。
急いで玄関に行くと。「スパット神田さん」がにこやかな笑顔で立っていた。
夜明け前に新潟を発ち、出勤前の時間を使って来てくれたのだ。
さっそく「スパット神田さん」と朝湯に入った。
「スパット神田さん」を見送ったあと、8時に朝食。石井さんと一緒にいただいた。イカ刺し、サンマの塩焼きと朝から「魚三昧」。「魚大好き人間」のカソリにはたまらない。「あっ!」と驚いたのは味噌汁。
タイのアラがゴソッと入っている。昨夜、刺身にさばいたタイの残りのアラだという。この「タイ汁」がメチャうま。骨までしゃぶったのはもちろんだが、目の玉のまわりもしゃぶりつくした。
朝食を食べながら石井さんの話を聞いた。
「のぞみ温泉」の「のぞみ」は「野積」の古い呼び名だという。
野積は「越後杜氏」の故郷。多くの若者たちが杜氏になった。一色さえ主演の映画「蔵」で野積が重要な舞台になったのは、そのような理由からだった。人気の「八海山」なども野積の杜氏がつくっているという。
石井さんはほんとうによくぼくの本を読んでくれている。
「カソリさん、【警笛鳴らせ】のところで鳴らさなくって、罰金とられましたよね」
といわれたときは、心底、驚いた。これはカソリ、30歳のときの「日本一周」の話。石井さんはそんな細部までおぼえてくれていた。
石井さんとそんな話で盛り上がっているところに、寺泊の「佐野電機」の佐野さんが、電気工事で「旅館のぞみ温泉」にやってきた。
佐野さんは「何でカソリさんがこんなところにいるんですか」と驚きの声を上げる。うれしいことに佐野さんもカソリ本の読者。昨夜、燕からバイクを走らせて来てくれた田辺さんといい、佐野さんといい、心熱き「越後人」の面々だ。
石井さん、佐野さんの見送りを受けて野積温泉「旅館のぞみ温泉」を出発。2人とも大きく手を振ってくれている。DR−Z400SMを走らせ、日本海シーサイドラインの国道402号を南下したが、胸がジーンとしてしまう。
国道402号→国道352号で日本海を行く。
第1湯目は大崎温泉の日帰り湯「雪割草の湯」。昨日は「定休日」で入れなかった温泉だ。ここは大浴場の内風呂のみ。ほぼ無色透明の湯。鉄粉のような赤い粉が浴槽に沈殿している。浴室からは日本海を一望。ここは日本海に落ちていく夕日を見られる温泉。
大崎温泉から柏崎に向かったが、その手前で国道は通行止め。このあたりが「中越沖地震」で一番、揺れがひどかったという。迂回路を通り、柏崎刈羽原発のわきを通り、柏崎の市街地に入っていく。
第2湯目は柏崎潮風温泉の日帰り湯「ソルト・スパ潮風」。大浴場と露天風呂。その名の通り、かなり濃い塩湯。露天の打たせ湯もある。湯から上がり、外に出ると、ドンピシャのタイミングで「クレープ神田さん」がやってきた。朝は「スパット神田さん」、昼は「クレープ神田さん」と、神田兄弟とのリレー式の出会いだ。「クレープ神田さん」は夜勤明けに来てくれた。
第3湯目は鯨波松島温泉。国道8号沿いの「ホテルメトロポリタン松島」の湯に入る。6階の展望浴場。無色透明の湯につかる。足下を国道8号が通っている。JR信越本線の6両編成の特急列車が通り過ぎていく。
第4湯目は栃窪温泉「鷺乃湯」。国道8号から4キロほど山中に入ったところにある。秘湯の趣。内風呂のみの小さな湯船。ふたをとって湯に入る。にごり湯。蛇口をひねると、源泉の鉱泉水が出てくる。湯から上がると、近くのパン屋さんで昼食のパンを食べ、ここで「クレープ神田さん」と別れた。
国道8号で直江津へ。
第5湯目は上下浜温泉「ハマナスふれあいセンター」の湯。大浴場と露天風呂。塩分を含んだ若干の濁り湯。浴室からは日本海を一望する。
第6湯目は長峰温泉「長峰温泉」の湯。大浴場と露天風呂。ほぼ無色透明で、塩分の濃い湯。体がべとつくほどだ。
第7湯目は鵜の浜温泉では何軒もの温泉宿をまわった。
「人魚館」は休館日。「うの浜館」は入浴のみは不可。「みかん」は入れず。「日本海」は休業中。「酔洋」は入浴のみは不可。やっと「見はらし」の湯に入れた。館内には琴の音色が流れている。ここは大浴場の内風呂のみ。濁り湯でかなり濃い温泉の味がする。趣のある庭園を眺めながら湯につかる。
17時、直江津駅前に到着。
直江津を拠点にしての温泉めぐりを開始する。
まずは、まるたき温泉にいったのだが、残念ながら定休日。
第8湯目は霧ヶ岳温泉「ゆあみ」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯。
第9湯目は大山温泉「あさひ荘」の湯。大浴場と露天風呂。ほぼ無色透明のツルツル湯。
第10湯目はゆきだるま温泉「雪の湯」。大浴場と露天風呂。無色透明の湯でかなり塩分が濃い。
これらの3湯に入り、21時45分、直江津駅前に戻ってきた。
今晩の宿は直江津駅に近い「上越サンプラザホテル」。小さなバスタブの「宿湯」(温泉ではない)に入り、湯から上がるとコンビニ弁当の夕食を食べ、「クレープ神田さん」が差し入れしてくれた地酒の「雪中梅」と「吟田川」を飲んだ。
朝湯 | 野積温泉「旅館のぞみ温泉」 |
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朝食 | 野積温泉「旅館のぞみ温泉」 |
9時30分 | 野積温泉「旅館のぞみ温泉」を出発 |
出会い スパット神田さん、佐野さん | |
3019湯目 | 大崎温泉「雪割草の湯」(500円) |
3020湯目 | 柏崎潮風温泉「ソルト・スパ潮風」(900円) |
出会い クレープ神田さん | |
3021湯目 | 鯨波松島温泉「ホテルメトロポリタン松島」(500円) |
3022湯目 | 栃窪温泉「鷺乃湯」(500円) |
昼食 | 栃窪温泉近くのパン屋 パン |
3023湯目 | 上下浜温泉「ハマナスふれあいセンター」(450円) |
3024湯目 | 長峰温泉「長峰温泉」(600円) |
3025湯目 | 鵜の浜温泉「見はらし」(400円) |
3026湯目 | 霧ヶ岳温泉「ゆあみ」(500円) |
儀明峠(峠返し) | |
3027湯目 | 大山温泉「あさひ荘」(450円) |
3028湯目 | ゆきだるま温泉「雪の湯」(650円) |
21時45分 | 上越「上越サンプラザホテル」(1泊朝食5700円) |
夕食 | コンビニ弁当 |
本日の走行距離数 199キロ | |
本日の温泉入浴数 10湯 |
野積温泉「旅館のぞみ温泉」の朝湯に入る | 「旅館のぞみ温泉」の朝食 | 石井さん、佐野さんに見送られて野積温泉「旅館のぞみ温泉」を出発 |
大崎温泉「雪割草の湯」 | 柏崎潮風温泉「ソルト・スパ潮風」の露天風呂 | クレープ神田さんと一緒に栃窪温泉「鷺乃湯」に入る |
クレープ神田さんと一緒に昼食のパンを食べる | ゆきだるま温泉「雪の湯」 | クレープ神田さんの差し入れをいただく |