カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

第165回 二分林道

投稿日:2011年12月10日

2010年 林道日本一周 新潟編

古俣さん、吉田さん、ほんとうにありがとうございます!

「中条グランドホテル」を出発。胎内からは国道290号で小出に向かっていく。ローカル色豊かなルート。ビッグボーイを走らせながら越後路を満喫する。
 城下町の新発田からは月岡温泉、五頭山西麓の五頭温泉郷と通り、国道49号に合流。
 咲花温泉の手前で国道49号と分れ、阿賀野川を渡り、楢木峠を越えて下田(しただ)へ。そこからさらに人面峠を越え、古い町並みの残る栃尾の町に入っていく。
 栃尾の道の駅「R290とちお」で昼食。ここでは名物の「油揚焼定食」(600円)を食べた。
 栃尾からさらに国道290号を行き、長岡市と魚沼市の境になっている石峠を越える。
 このように国道290号は峠越えの連続だ。
 石峠を下ったところで国道290号を左折し、二分の集落へ。そこから二分林道に入っていく。ダートに突入して喜んだのもつかのま、1キロも走らないうちに舗装路に変った…。長峰(704m)山頂まで登ると、そこから稜線上の道を走り、守門岳(1537m)の登山口まで行った。自動車道はそこで行止まり。
 長峰まで戻ると、今度は栃尾側に下っていく。その途中でリアがパンク。1万1175キロ走ったところでの、ビッグボーイの初めてのパンク。そこからはフロントに加重をかけるような格好で、スタンディングで走った。
 栃尾に到着するとガソリンスタンドでバイク屋さんを聞く。教えてもらったとおり「松生輪業」、「矢澤輪店」、「小林輪店」、「米井輪店」とバイク屋さんをまわったが、どこも休み。その日は日曜日だった。
 さー、困った。
 ぼくは普段、パンク修理用具は持っていない。
 そこで目に浮かんだのは、前日のスズキの「サマーキャラバン」で出会った「SBS青山」の古俣社長のお顔だ。
 古俣さんは、
「今度、新潟に来たときはぜひとも店に寄ってください」
 といって名刺をくれた。
 青山は北陸道の新潟西ICで降りた一帯。信濃川の西岸に位置し、JR越後線の青山駅がある。
 藁をもつかむような気持ちで「SBS青山」の古俣社長に電話した。
 すると何ともありがたいことに、
「カソリさん、すぐに行きますから」
 といってくれた。
 道の駅「R290とちお」で待った。ほんとうに信じられないことに、それから1時間もしないうちに、古俣社長は「スズキ新潟」の吉田所長を伴って来てくれた。きっと北陸道をアクセル踏みっぱなしで来てくれたのに違いない。
 古俣社長は慣れた手つきでパンク修理をしてくれた。10分とかからない早業だ。
「SBS青山」の古俣社長と「スズキ新潟」の吉田所長と握手して別れたが、もう胸の中は感謝の気持ちでいっぱいだった。
 古俣さん、吉田さん、ほんとうにありがとうございます!
 栃尾から再度、石峠を越えて魚沼市に入り、峠下の守門温泉「青雲館」(入浴料600円)の湯に入った。湯がじわ〜と体にしみる。心にもしみてくる。
 国道252号に合流すると小出へ。ここが妻の故郷。ひと晩、実家で泊めてもらった。

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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル関東甲信越 107→101→95→87

胎内→栃尾→魚沼

胎内川の流れ
胎内から国道290号を行く


新発田に到着
人面峠を越える


道の駅「R290とちお」で昼食
石峠を越える


二分林道のダートに突入!
守門岳の登山口


守門岳の案内図
パンク修理を終えて再度、石峠を越える


守門温泉「青雲館」
「青雲館」の湯に入る


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