カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[52]

投稿日:2012年4月23日

復路は青森から羽州街道を南下する

 夜明けの青森を出発し、油川へ。JR津軽線の油川駅前でスズキのビッグボーイを停める。さー、「羽州街道編」の開始だ。
 東北2大街道の羽州街道は桑折宿(福島)で奥州街道と分岐し、ここ油川宿で松前街道(奥州街道)に合流する。全部で60宿の宿場があるが、それらを1宿づつたどっていく。出発点の油川宿は青森発祥の地だ。
 油川を出ると新城宿を通り、国道7号に合流し、大釈迦峠を越える。青森から秋田までの羽州街道は、ほぼ国道7号に沿っている。
 大釈迦峠を下ると浪岡宿。前方には津軽平野が広がり、水田越しに津軽富士の岩木山が見えてくる。
 次の藤崎宿を過ぎると、弘前の町中に入っていく。ここは津軽藩10万石の城下町であるのと同時に、羽州街道の宿場町だ。

青森駅前を出発
油川の羽州街道と松前街道(奥州街道)の合流の地碑


国道7号の大釈迦峠を越える
「津軽富士」の岩木山が見えてくる


 弘前城の追手門前でビッグボーイを停め、「日本七名城」のひとつに数えられている弘前城を歩く。弘前城は3重の堀がめぐらされ、10の城門と3つの櫓、5層の天守閣を持つ堂々とした城だった。現在でも城跡はそっくり残り、5つの城門と3つの櫓、9代目藩主のときに再建された3層の天守閣が残されている。弘前城といえば桜で有名だ。
 弘前宿の次は大鰐宿。ここでは東北の名湯、大鰐温泉の共同浴場「霊湯大湯」(入浴料150円)に入った。大鰐温泉には全部で8湯の共同浴場があるが、朝早くから夜遅くまで安い入浴料金で名湯に入れる。「霊湯大湯」の入浴時間も朝6時から夜9時まで。
 大鰐宿の次は碇ヶ関宿。宿場町を過ぎると羽州街道の国道7号と、津軽街道の国道282号の分岐点に出るが、そこには「津軽三関」のひとつ、碇ヶ関が置かれた。
 碇ヶ関を過ぎると一気に山中に入り、県境の矢立峠を越え、秋田県に入っていく。

弘前城の追手門
弘前城の天守閣


大鰐温泉の共同浴場「霊湯大湯」
「霊湯大湯」に入る


国道7号沿いの羽州街道の碑
青森・秋田県境の矢立峠


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