カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[121]

投稿日:2012年7月15日

韓国金泉高校のチェ先生との出会い

「イースタンドリーム号」は韓国の東海港を目指して日本海を南下。甲板から飽きずに日本海を見ている。同じように海を見ていた韓国人のチェ・ジュンホさんと話す。日本語の上手な方だ。
 話をしているうちに、チェさんは韓国・慶尚北道の金泉にある金泉高校の先生であることがわかった。
 金泉はチェさんの故郷。この地で生まれ、この地で育った。大邱と大田のほぼ中間に位置する金泉はこの地方の商業の中心地。韓国の新幹線KTXも停まるという。
 チェ先生は全部で18人の生徒をひきつれてウラジオストクへ研修旅行に行った、その帰りなのだという。18人の生徒というのがすごい。小中高生の18人で韓国全土から来ている。全員が読書感想文のコンクールで入賞したみなさん。ウラジオストクの研修旅行というのは、入賞のご褒美なのだ。全員が将来の韓国を背負う韓国の頭脳といっていい。「ぼくは今まで40数年間、バイクで世界を駆けめぐってきました」
 といっただけだが、チェ先生には、
「カソリさん、明日、ぜひとも生徒たちに話をして下さい」
 と頼まれた。
 ぼくが日本語で話し、それをチェ先生が韓国語に通訳してくれるという。
 チェ先生の人柄の良さもあってカソリ、「いいですよ!」と快く引き受けた。
 チェ先生と別れると、レストランで夕食を食べ、ふたたび甲板へ。
 夕日に輝く日本海を見る。やがて真っ赤な夕日が日本海の水平線に落ちていく。
「イースタンドリーム号」は北朝鮮沖合いの暗い海を南下していく。

「イースタンドリーム号」、日本海を南下!
船内のレストランでの夕食


きらめく日本海
日本海に沈む夕日


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