温泉めぐり日本一周[261日目]
投稿日:2020年2月6日
旅はドラマだ〜!
豊富温泉「ホテル豊富」の朝湯に入る。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯と濁り湯の2つの湯船。濁り湯の方にはトロッとした油分が浮いている。これが豊富温泉だ。湯から上がるとバイキングの朝食を食べ、8時30分に出発。
豊富温泉に近い田中雄次郎君の牧場に行く。奥さんの典子さんともども大歓迎された。典子さんは何種ものパンを焼いて待ってくれていた。そんな手づくりパンをいただき、コーヒーを飲みながら、田中夫妻と話した。
田中家には6人の子供たちがいる。だが、もうすでにみなさん大きくなっている。長女のあおさんは士別のカトリック系幼稚園の先生。長男の雄馬さんは札幌のJOMOに勤務。次男の真生さんは十勝の農大生。次女のそらさんは室蘭でおこなわれている陸上の全道大会に参加中。そらさんは高校1年生ながら、中長距離では宗谷のトップ選手なのだという。その下に三男の寛大クン、四男の晴大クンの小学生がいるが、2人とも学校に行っている。何ともすばらしいではないか、田中家のこの大家族!
ぼくが初めて田中雄次郎君に出会ったのは、彼がまだ都立清瀬高校の高校生の頃だった。一緒にサッカーしたり、マラソンをしたこともある。雄次郎クンは大学生のときに、宗谷岬から佐多岬までの徒歩での「日本縦断」を成しとげた。大学を卒業すると、北の大地での酪農に憧れ、北海道に根を下ろした。いままでに何度か、「日本一周」や「北海道一周」で牧場には立ち寄らせてもらっているが、朝早くから夜遅くまで、田中夫妻の努力たるやほんとうに頭の下がる思いだ。
田中夫妻の見送りを受けて牧場を出発。豊富温泉に戻ると、日帰り湯「ふれあいセンター」の湯に入った。「一般浴場」に入ったが、湯の色も、湯の味も、湯の臭いも、湯の油分も、「ホテル豊富」の湯よりも濃い。ここには湯治に適した「湯治湯」もある。
豊富からは国道40号を南下。
第1湯目は天塩川沿いのぽんぴら温泉。「ポンピラアクアリズイング」の無色透明無味無臭の湯につかる。
湯から上がると国道40号をさらに南下し、JR宗谷本線の音威子府駅前でDRを止めた。駅舎内の店で真っ黒な音威子府そばを食べようとしたが、残念ながら「本日休業」。そこで町中の「一路食堂」で音威子府そばの「ざるそば」を食べた。
第2湯目は天塩川温泉「天塩川温泉」の湯。大浴場と露天風呂はともに無色透明の湯。ここも天塩川沿いの温泉施設で、露天風呂からは天塩川の流れを見る。
第3湯目はびふか温泉「びふか温泉」の湯。ここも天塩川沿いの温泉施設で、大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯につかる。
美深の町を過ぎると北海道第2の大河、天塩川を渡るが、川幅いっぱいに流れる天塩川には大河の風格がある。
国道40号で名寄の町に入ると、ピヤシリ林道の入口にある第4湯目のなよろ温泉へ。スキー場を目の前にする「サンピラー」の湯に入る。若干の色つき湯。泉質は含重曹石膏泉。ここには真水を沸かした無色透明の湯もある。
なよろ温泉「サンピラー」の湯から上がると名寄の町に戻り、国道40号で名寄の中心街を走り抜けていく。
「あ、ここだ!」
と、直感した。
佐々木さんが所長をしているであろう大手自動車会社の名寄営業所を見つけた。寄りたいのはやまやまだったが、「佐々木さん、ゴメン」と心のなかで謝って、そっと走り去ろうとした。ところが信号は赤。そのとき営業所内にいた(たまたまいあわせた?)佐々木さんと目が合い、大きく手を振られた。
営業所から飛び出してきた佐々木さんは「カソリ捕獲作戦」のときとは違って、「所長さん」の顔をしていた。それにしても佐々木さんとは縁があるものだ。
「旅はドラマだ〜!」
名寄から国道40号を南下。
風連では国道40号沿いの「もち米の里 ふうれん特産館」でDRを止め、ソフト大福の「塩豆」と「よもぎ」を食べた。餅と餡のからまった絶妙の味だ。これが「カブタン指令第15号」。カブタンは北海道中のおいしいものをよく知っている。
士別の町を過ぎたところでは第5湯目の剣淵温泉「レークサイド桜岡」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明の弱アルカリ性の湯につかる。浴室からは石庭が見える。
剣淵温泉「レークサイド桜岡」の湯を上がると、国道40号で塩狩峠へ。峠上にある塩狩温泉に行くと、なんと「廃業湯」ではないか。ここには何度も泊まっているので、しばし呆然と立ち尽くしてしまった。宿泊したことのある温泉が消えていくのは寂しいものだ。
塩狩峠を越えて旭川へ。
18時50分、旭川駅前に到着。約束よりも10分、早く着いた。
「300日3000湯」のオリジナルTシャツと手ぬぐいをプレゼントしてくれた「みわ姉」と19時に会うことになっている。「オバラッチ」がセッティングしてくれたのだ。
19時ぴったりに「みわ姉」がやってきた。
「カソリさ〜ん!」
「みわ姉〜!」
旭川駅前のご通行中のみなさま方の面前で熱い抱擁!
「みわ姉」はそのあと氷のように冷たくなったぼくの手を両手でさすって暖めてくれた。「これ、食べてね」といって、手作りのお弁当を手渡してくれた。
「みわ姉」の見送りを受けて、旭川駅前を出発。DRに乗りながら、思いっきり手を振り返すのだった。
旭川からは大雪山の旭岳温泉へ。その途中で第6湯目の東神楽温泉「森のゆ花神楽」の湯に入った。大浴場と露天風呂。東神楽温泉「森のゆ花神楽」の湯を上がると、大雪山を登っていく。登るにつれて身を切られるような寒さ…。正面には満月に照らされた大雪山系の主峰の旭岳が見える。月明かりで見る雪の白さが異様だ。
21時10分、今晩の宿、旭岳温泉「グランドホテル大雪」に到着。第7湯目の「宿湯」に入る。ここは大浴場の内風呂のみ。浴室内にはもうもうと湯気がたちこめ、人の顔も見えないほど。湯から上がると夕食。「みわ姉」の心のこもった「お弁当」をいただいた。イカの煮付け、ウインナー、ニンニクの醤油漬け、ホタテ、青菜のおひたし。それにビッグサイズのおにぎりが3つ。
初対面の「みわ姉」とは熱い抱擁をかわし、さらに豪華版の「お弁当」をつくってもらった。
「旅はドラマだ〜!」
と、改めて思うのだった。
朝湯 | 豊富温泉「ホテル豊富」 |
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朝食 | 豊富温泉「ホテル豊富」 |
8時30分 | 豊富温泉の「ホテル豊富」を出発 |
出会い 田中夫妻 | |
豊富温泉「ふれあいセンター」(250円) | |
2728湯目 | ぽんぴら温泉「ポンピラアクアリズイング」(400円) |
昼食 | 音威子府の「一路食堂」ざるそば(500円) |
2729湯目 | 天塩川温泉「天塩川温泉」(400円) |
2730湯目 | びふか温泉「びふか温泉」(400円) |
2731湯目 | なよろ温泉「サンピラー」(400円) |
2732湯目 | 剣淵温泉「レークサイド桜岡」(420円) |
塩狩温泉(廃業湯) | |
塩狩峠(峠越え) | |
旭川駅 | |
出会い みわ姉 | |
2733湯目 | 東神楽温泉「森のゆ花神楽」(600円) |
21時10分 | 旭岳温泉「グランドホテル大雪」(1泊朝食11800円) |
2734湯目 | 旭岳温泉「グランドホテル大雪」 |
夕食 | みわ姉弁当 |
本日の走行距離数 318キロ | |
本日の温泉入浴数 7湯 |
豊富温泉「ホテル豊富」の朝湯に入る | 「ホテル豊富」の朝食 | 「ホテル豊富」を出発 |
「田中雄次郎牧場」の典子さんが焼いてくれたパンをいただく | 豊富温泉「ふれあいセンター」 | ぽんぴら温泉「ポンピラアクアリズイング」の湯 |
JR宗谷本線の音威子府駅 | 音威子府の「一路食堂」の「ざるそば」 | 天塩川温泉「天塩川温泉」 |
びふか温泉「びふか温泉」 | 北海道の大河、天塩川の流れ | なよろ温泉「サンピラー」 |
風連の「もち米の里 ふうれん特産館」のソフト大福 | 剣淵温泉「レークサイド桜岡」 | 塩狩峠の塩狩温泉は廃業湯 |
旭川の旭橋を渡る | 旭川駅前に到着 | 「みわ姉」の「お弁当」をいただく |