第79回 中山道3
投稿日:2011年3月30日
2010年 林道日本一周・西日本編
木曽街道一の宿場町「福島宿」と木曽川一の名所「寝覚の床」
中山道の宿場めぐりはつづく。
鳥居峠を越えた藪原宿の次は宮ノ越宿。ここには本陣跡の碑が建っている。
宮ノ越宿は「中山道69次」の第36番目の宿場。東京・日本橋と京都・三条大橋のほぼ中間になる。ここは権兵衛峠を越えて伊那谷に通じる権兵衛街道との追分(分岐点)にもなっている。
宮ノ越宿から旧中山道(国道19号の1本西側の県道267号)を2キロほど行った地点が「中山道の中間点」。江戸から67里28丁、京都からも67里28丁の地点。そこからは木曽駒ヶ岳を主峰とする中央アルプスの山々がよく見える。
宮ノ越宿の次が福島宿。宿場の入口にある福島関所を見学し、木曽川沿いに細長くつづく木曽福島の町並みを走る。木曽路では一番大きな町だ。目抜き通りの1本上、旧中山道沿いには旧街道の面影をとどめる古い家並みがつづく。
福島宿は中山道を行き来する旅人のみならず、信仰の山、御岳を登る人たちも多くやってきた。福島宿が御岳登山の拠点になっていた。
ということで木曽福島からは国道361号を行き、途中で旧道に入り、唐沢の滝を見、標高1370メートルの地蔵峠に立った。地蔵峠は御岳を眺めるのには最高の展望台。御岳の残雪と青空の対比が色鮮やかだった。
地蔵峠から福島宿に戻り、上松宿へ。その間には、かつての中山道の難所、「木曽の桟(かけはし)」がある。現在の国道19号を走っていてはわからないが、対岸の一軒宿、桟温泉の側から見ると、その跡が見える。
木曽の桟は「日本三奇橋」のひとつといわれ、「昔の桟はフジカズラを用いて板を縛り、大鉄鎖をもって桁となす」といわれたような木曽川にかかる橋。長さは82丈(約25m)あったという。
ということで、ここで桟跡の一軒宿の温泉、桟温泉に入る。大浴場の湯につかりながら、木曽川の流れと、対岸を走る国道19号の車の流れを見た。
上松宿は昔から木曽檜の集散地として栄えたが、今でも木曽檜の半分はここに集められるという。上松宿を抜け出たところでは、木曽川第一の名所、「寝覚の床」を見、須原宿、野尻宿、三留野宿を通り、南木曽(なぎそ)へ。
JR中央本線の南木曽駅前でスズキDR-Z400Sを停め、駅待合室でカンコーヒーを飲み、しばしの休憩だ。
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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル関東甲信越 21、34あたり