第84回 大鍋林道
投稿日:2011年4月4日
2010年 林道日本一周・西日本編
スズキビッグボーイで走る中部圏エクストラ編
「林道日本一周・西日本編」を終えた翌日の5月30日からは「エクストラ編」と称して、スズキの250?バイク、ビッグボーイを走らせ、7月19日までの間で16日間、中部圏をまわった。全走行距離は4343キロ。その間では36本の林道を走り、ダート距離の合計は120・2キロになった。
ビッグボーイでまわった中部圏の「エクストラ編」をかいつまんでお伝えしよう。
まずは静岡県内だ。
伊豆半島ではダート5・9キロの大鍋林道を走ったが、それ以外は全滅で、すべて通行止めになっている。かつての「林道天国」の面影はまったくない。
「林道日本一周1999」で走ったときは12・0キロのロングダートだった愛鷹山中腹の愛鷹林道は通行止め。金谷から大井川沿いに走って入った南赤石林道では、山犬段(1404m)まで行ったが、かつてのロングダートは舗装化が進み、往復してもダート距離は10・4キロでしかなかった。
かつては東海地方随一のロングダートの天竜スーパー林道だが、わずかに残っていたダート区間も舗装され、今では全線舗装。愛知県境の瓶割峠に通じている奥山林道はダート6・9キロ。ほとんど変らないダート区間が残っているのがうれしかった。
愛知県内では豊川から雁峰林道を走ったが、かつてのロングダートは今では全線舗装。岐阜県内では御岳御厨野林道で長野県境の鞍掛峠を越えようとしたが通行止め…。
長野県内では国道152号の分杭峠から前浦林道に入っていこうとしたが、信じられないような「ゼロ磁場」人気で大勢の人たちが押し寄せ、林道は通行止め。「林道日本一周1999」で走ったときは、まったく訪れる人もないダート7・5キロの前浦林道だったが…。この10年のあまりの変化の大きさに驚かされてしまう。
かつてのロングダートの代名詞だった奥志賀林道も今では全線舗装。
日本最高所の自動車道の峠、標高2360メートルの大弛峠を越える川上牧丘林道も山梨県側は全線舗装になってしまったが、長野県側には9・0キロのダート区間が残っていた。茂来林道はダート9・6キロでわずかに10・0キロには届かなかった。
山梨県内では「林道日本一周1999」で走ったときは12・7キロのロングダートだった小字沢林道が全線舗装になっていた。同じくダート12・7キロだった五開茂倉林道は通行止め、ダート13・2キロだった雨畑井川林道も通行止めだった。
剣抜大洞林道は舗装化が進み、ダート区間は8・9キロになっていた。
新潟・長野県境の乙見山峠(1510m)を越える妙高小谷林道は、ビッグボーイで走った中部圏「エクストラ編」での唯一のロングダート。
妙高小谷林道に向かったのは6月11日。豪雪で知られる妙高小谷林道だが、6月に入ったのだからもう大丈夫だろうと思っての旅立ちだ。東京から中央道→長野道→上信越道と高速道を走りつなぎ、妙高高原ICで降りた。
国道18号から県道39号に入り、杉野沢温泉「苗名の湯」(入浴料450円)に入り、笹ヶ峰牧場へ。その先で妙高小谷林道のダートに突入だ。
林道沿いの新緑が目にしみた。ちょうど山菜の季節で、林道には山菜採りの車がけっこう入ってきた。これならば乙見山峠を越えて長野県側に抜けられるだろうと思ったが、甘かった…。
8・2キロのダートを走り、あともうひと息で峠という地点で残雪の壁が林道をふさいでいた…。6月も下旬にならないと除雪が終らないとのことだった。
そこで「林道日本一周2010」を終えた後のことになるのだが、10月23日に再度、妙高小谷林道に向かった。ダートに突入すると、まばゆいばかりの紅葉。すばらしい紅葉美の林道だ。
峠に向かって高度を上げ、6月の「残雪の壁」の地点を通過する。そして新潟・長野県境の乙見山峠のトンネルを抜けた。
長野県側を下っていくと峠から2・1キロで舗装路になった。ダート11・5キロの妙高小谷林道を走り切り、小谷温泉から国道148号へと下っていった。
より大きな地図で 林道日本一周エクストラ編 を表示