カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

第97回 大船松倉林道

投稿日:2011年4月21日

2010年 林道日本一周・東日本編

快晴の北海道に上陸

 7月25日6時20分、津軽海峡フェリーの「びるご」は函館港のフェリー埠頭に接岸。「林道日本一周」の相棒、スズキDR-Z400Sともども北海道の大地に降り立った。
「さー、北海道編の開始だ!」
 まるでそれを祝ってくれるかのような上天気。雲ひとつない青空が広がっている。
 DRを走らせ、函館駅前へ。函館の朝市を歩いたあと、駅前の「恵比寿屋食堂」で「いか丼」(1260円)を食べた。「いかソーメン」発祥の地だけあって、函館のイカはうまい。
 函館は路面電車の走る町。線路に沿って走り、終点の谷地頭電停へ。その近くにある谷地頭温泉(入浴料390円)の朝湯に入る。赤茶けた湯。高温湯と低温湯の湯船があるがともに熱い。高温湯は45度なので熱いのは当然だが、低温湯も43度あるのでかなり熱い。露天風呂はその中間の湯温で44度。
 谷地頭温泉の湯から上がると、近くの立待岬まで行った。群青色の津軽海峡が目の前に広がっている。函館山が断崖となって海に落ちている。対岸の下北半島がよく見えた。
 つづいて湯ノ川温泉の共同浴場、「根崎湯」(入浴料390円)に入った。ここの源泉は64度という高温湯。体を真っ赤にして湯につかった。
 湯ノ川温泉を最後に、函館の市街地を離れていく。
 函館郊外のトラピスチヌ修道院の近くからロングダートの大船松倉林道へ。鱒川小学校を過ぎたところでダートに突入。松倉川沿いの幅広ダート。いかにも北海道らしいのはストレート区間が長いことだ。
 やがて山中に入り、峠に向かって登っていく。
 道南(北海道南部)の渡島半島は先端部が2つの小半島に分かれている。太平洋側の亀田半島と日本海側の松前半島だ。大船松倉林道はそのうちの亀田半島を越えていく。
 大船松倉林道の峠に到達。峠下は快晴だったが、峠は霧に包まれている。峠上で道は三差路になっているが、そのまま直進。左への道は途中で行止まりになる。
 以前はこの峠が函館市と南茅部町の境になっていった。だが2004年の合併で今では峠を越えても函館市。それのみならず戸井町、恵山町、椴法華村も函館市と合併したので、現在では亀田半島の全域が函館市になっている。
 峠を下る。ゆるやかな下り。やがて深い森の中を貫く直線ダートとなり、大船上の湯温泉で舗装路に出る。
 大船松倉林道のダートは21・1キロ。「北海道編」は第1本目から20キロ超のロングダートだ。北海道は東北と並ぶ日本の林道大国。北海道の林道の大きな特徴はロングダートが多いことである。
 大船上の湯「南かやべ保養センター」(入浴料400円)の湯に入り、つづいて大船下の湯温泉「下乃湯」(入浴料200円)に入る。
 大船下の湯温泉「下乃湯」はいい。熱めの白濁色の湯。目の前を大船川が流れている。ひなびた系の温泉がたまらない。
 太平洋岸の国道278号に出ると北へ。浜では特産のコンブを干している。鹿部町の鹿部温泉「亀乃湯」(入浴料290円)に入り、森に出た。国道278号はここで国道5号に合流する。

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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル北海道 3,6

函館→谷地頭→立待岬→大船松倉林道→鹿部温泉

さー、北海道に上陸だ!
津軽海峡フェリーターミナル


函館駅前に到着
函館の朝市を歩く


「恵比寿屋食堂」で朝食
谷地頭の電停


谷地頭温泉
立待岬


湯ノ川温泉「根崎温泉」
大船松倉林道のダートに突入!


大船松倉林道の名無し峠
大船松倉林道のストレート区間


大船上の湯温泉
大船下の湯温泉


大船下の湯温泉「下乃湯」
浜ではコンブを干している


鹿部温泉「亀乃湯」
「亀乃湯」の浴室


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