第98回 美利河種川林道
投稿日:2011年4月22日
2010年 林道日本一周・東日本編
名物森駅の「いかめし」は、モチモチ感がたまらない
森に到着。
JR函館本線の森駅前でスズキDR-Z400Sを停め、駅前の「柴田商店」で名物駅弁の「いかめし」(500円)を買い、さっそくその場で食べてみた。
「イカ飯」は北海道のイカ料理の代表的なもの。
足を引き抜き、よく洗って包丁目を入れた身に、洗った米を詰める。つま楊枝で口をふさぎ、醤油、味醂で味つけしただし汁の中で1時間ほど煮込むと出来上がり。
煮付けたイカの中に入ったご飯のモチモチ感が「いかめし」の人気の秘密。イカの中に詰める米がイカめしの味の決め手で、糯米と粳米の混ぜる割合がつくり手の秘伝になっているという。
森からは国道5号で八雲に向かう。その途中では濁川温泉と上の湯温泉の2湯に立ち寄った。
小カルデラ内に何軒かの温泉宿がある濁川温泉では、「にこりの湯」(入浴料500円)に入る。内風呂と露天風呂はともににごり湯。加温ナシ、加水ナシ、循環ナシ、ろ過ナシ、消毒ナシのじつにいい湯だ。
上の湯温泉には「清龍園」と「銀婚湯」、2軒の温泉宿があるが、そのうち手前の「清龍園」の湯に入った。大浴場と露天風呂。ともに熱めの湯。源泉は98・0度という超高温湯。ここは登別温泉と並ぶ北海道でも一、二の高温湯なのだ。
八雲からは国道277号→道道42号で夏路林道に入っていく。道道42号の入口からダートなのがうれしい。路面の整備された走りやすい林道だ。
ダート8・1キロの夏路林道を走ると、そのまま奥富林道に入っていく。奥富林道のダートは6・3キロ。合計すると14・4キロになる。
夏路・奥富林道のロングダートを走り切り、国道230号に出た。
つづいて国道230号の種川から美利河種川林道に入っていく。稜線上を走る区間では北海道らしい雄大な風景を満喫できる。やがて樹林の中を下り、美利河ダムの湖畔に出る。ダート17・1キロの美利河種川林道。函館からここまでで3本の林道を走り、3本ともロングダートだ。すごい!
道南を3本のロングダートで駆け抜け、道央へ
美利河ダムからは奥美利河温泉へ。道の行止まり地点に「山の家」がある。そこで入浴料の500円を払い、手前にある湯屋の湯に入る。内風呂と混浴の大露天風呂。内風呂の方は湯船の底に小石が敷詰められ、そこから湯が湧き出てくる。
露天風呂は圧巻だ。渓流のような音をたてて岩間から膨大な湯が湯船に流れ込んでくる。源泉はジャスト適温。奥美利河温泉は北海道の自然そのものといった感じの温泉。いやー、すごい温泉だ。
国道230号で美利河峠を越え、国縫からは国道5号で長万部へ。ここでは長万部温泉「長万部温泉ホテル」(入浴料420円)の湯に入った。ここは温泉宿であるのと同時に、温泉銭湯にもなっている。
熱湯と温湯、2つの湯船。大浴場には打たせ湯もある。湯は淡黄色でほぼ透明。若干の塩味がする。源泉の湯温は49・6度だ。
脱衣所には「温泉豆知識」。それには次のように温泉が分類されている。
生物細胞の物質代謝は細胞膜内外の塩類濃度差から生じる浸透圧の大小が大きく関与しています。
(温泉名)
高張性泉…人体の細胞液より高い浸透圧を持つ温泉
等張性泉…人体の細胞液と等しい浸透圧を持つ温泉
低張性泉…人体の細胞液よりも低い浸透圧を持つ温泉
【液性による温泉の分類】
(温泉名) (水素イオン濃度)
アルカリ性泉……PH8.5以上
弱アルカリ性泉…PH7.5〜PH8.5
(人体への刺激が少なく皮膚にやさしい)
酸性泉……………PH5.0未満
【泉温による温泉の分類】
(温泉名) (泉温)
高温泉……42度以上
温 泉……34度〜42度
低温泉……25度〜34度
冷鉱泉……25度未満
ということで、PH7・95、源泉の湯温49・5度の長万部温泉は、高張性弱アルカリ性の高温泉(塩化物泉)ということになる。
「長万部温泉ホテル」の湯から上がったところで、道南に別れを告げ、長万部ICで高速道に入る。道央道→道東道で夕張ICへ。
そこからは国道274号→国道237号→道道465号→国道38号で狩勝峠へ。
道南の晴天がうそのような天気で冷たい雨が降り、峠は一面、霧で覆われていた。
峠の茶屋で「あげいも」(200円)を食べ、十勝に入っていく。これから道東の林道を走るのだ。
狩勝峠を下り、JR根室本線の新得駅前でDRを停める。
駅前食堂で「ぶた丼」(800円)を食べ、新得駅前から電話した新得温泉「新得温泉ホテル」に泊まった。ここはいままでに何度か泊まっているところなので、勝手知ったる宿。大浴場の湯につかっていると、ほっとするようなやすらぎの気分を感じるのだった。
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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル北海道 5,6,7,8あたり