カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

第101回 モール泉めぐり

投稿日:2011年4月24日

2010年 林道日本一周・東日本編

植物性(モール)の有機物をたっぷり含む美肌の湯にどっぶり

 十勝川上流一帯の林道を走り、新得に戻ると、国道38号で帯広へ。その間では「北海道遺産」にもなっているモール泉の温泉めぐりをした。
 モール泉とは遥か太古の時代より、葦などの自生植物が長い時間をかけて堆積した亜炭層(泥炭)から湧出する温泉のこと。植物性(モール)の有機物を多く含み、肌への刺激が少なく、一般の温泉にくらべ天然保温成分を多く含むため湯上りの肌はしっとりツルツル。そんな美肌効果を実感できる「美人の湯」として知られている。
 第1湯目は清水町から芽室町に入ったところで国道38号を左折し、十勝川を渡ったところにある川北温泉「ゆもーる川北」(入浴料390円)。大浴場と露天風呂はともにモール泉特有の琥珀色をした湯。きれいな色だ。大浴場には熱めの湯と温めの湯の2つの湯船。42度の熱めが大風呂で、40度の温めが小さめの湯船になっている。ふわっと体にまとわりついてくるような、やわらかな湯の感触だ。
 第2湯目は国道38号を右折したところにある温泉銭湯風芽室温泉「鳳の舞」の(入浴料380円)。JR根室本線の芽室駅がすぐ近くにある。湯は半透明のうす茶色。
 第3湯目は国道38号→国道241号で十勝川を渡ったところにある音更温泉「鳳乃舞」(入浴料380円)。大浴場と露天風呂。湯は黄色っぽい。
 第4湯目は国道241号沿いの「帯広リゾートホテル」(入浴料400円)。大浴場の内風呂のみ。浴室の壁一面に富士山が絵が描かれている。ここはまさに十勝平野のど真ん中。平原の湯だ。
「帯広リゾートホテル」の湯から上がると、帯広方向に戻り、第5湯目の木野温泉「健康ハウス」(入浴料600円)の湯に入る。大浴場と露天風呂。かなり濃い湯の色で、こげ茶色をしている。
 このように同じモール泉といっても湯の色は微妙に違う。
 木野温泉から十勝川にかかる十勝川大橋を渡れば帯広市内だが、その手前で左折し、道道73号で十勝川温泉に向かっていく。
 その途中の丸美ヶ丘温泉「丸美ヶ丘温泉ホテル」(入浴料300円)が第5湯目。大浴場の内風呂のみ。2つの源泉はともにモール泉で、大風呂はチョコレート色、小風呂は黄緑色の湯。
 第6湯目は筒井温泉。高層の温泉ホテル「十勝川国際ホテル筒井」(入浴料500円)の湯に入る。大浴場と露天風呂。ともにモール泉で湯量豊富。渓流を見下ろす露天風呂は見事な岩風呂で、内風呂よりも湯の色が濃い。
 第7湯目は十勝川温泉。ここには何軒かの温泉宿があるが「ホリデーイン十勝川」(入浴料350円)の湯に入る。大浴場の内風呂のみ。大風呂のモール泉にどっぷりつかる。モール泉といえば十勝川温泉。さすが本場だけあって、きれいな琥珀色をした湯だ。
 十勝川温泉を最後に帯広へ。7湯ものモール泉の温泉に入ったので体は芯からポカポカ。十勝川を渡って帯広の中心街に入り、JR帯広の駅前でDRを停めた。

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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル北海道 20,26あたり

川北温泉→芽室温泉→音更温泉→木野温泉→丸美ヶ丘温泉→十勝川温泉

新得から国道38号で帯広へ
川北温泉「ゆもーる川北」


木野温泉「健康ハウス」
筒井温泉「十勝川国際ホテル筒井」


「十勝川国際ホテル筒井」の露天風呂
十勝川温泉「ホリデーイン十勝川」




「ホリデーイン十勝川」の大浴場

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