カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

第103回 足寄

投稿日:2011年4月26日

2010年 林道日本一周・東日本編

1625峠目「池北峠」を越える

 十勝の本別から国道242号で足寄へ。
 足寄に到着すると、町の入口にある足寄温泉(入浴料300円)に入る。建物は粗末なプレハブだが、薄茶色をした湯はなかなかいい。源泉の湯温は43・2度。ジャスト適温の温泉だ。
 足寄温泉の湯から上がると足寄の町中に入り、道の駅「あしょろ銀河ホール21」に寄っていく。そこでは北海道遺産にもなっている螺湾(らわん)の大ブキが紹介されている。足寄出身の歌手、松山千春さんと一緒に写っている「螺湾ブキ」は、人の背丈をはるかに超えている。すごい大きさだ。
 さっそくスズキDR-Z400Sを走らせ、その螺湾ブキを見に行く。
 足寄から国道241号で足寄峠の方向に走り螺湾の集落へ。そこから道道664号に入り、『ツーリングマップル北海道』(P35E?5)に「螺湾ブキ」(日本一と言われる大きな螺湾ブキが群生。見頃は7月中旬。小人になったような気分)の載っているあたりでDRを停める。そこで道端に群生している大ブキを見て、足寄に戻った。
 足寄から今度は国道242号を北上し、陸別へ。
 陸別に到着すると、町中の道の駅「オーロラタウン93りくべつ」でDRを停める。その名の通り、陸別はオーロラの見える町。日本でオーロラが見えるとは…、いや、これは驚きだ。
 道の駅「オーロラタウン93りくべつ」は、北海道ちほく鉄道ふるさと銀河線の陸別駅跡。ここには当時の列車が動態保存されている。ふるさと銀河線は旧国鉄の池田と北見を結ぶ池北線。北海道からあっというまに鉄路が消えていったが、ふるさと銀河線もそのうちのひとつで2006年に廃線になった。地元のみなさんはさぞかしガッカリしたことであろう。
 陸別からさらに国道242号を北へ。その途中では何度となく、ふるさと銀河線の線路跡を見た。
 国道242号の池北峠を越え、十勝から北見に入っていく。峠上は平坦で、峠に立って眺める風景は「池北高原」といったところで、高原そのもだ。
 ぼくは日本中の峠を越えようと、1975年以来、バイクでの「峠越え」をつづけている。最近ではなかなか新しい峠を越えられないでいるが、うれしいことにこの池北峠は初峠で、通算すると1625峠目になる。
 池北峠を越えると置戸(おけと)を通り、留辺蕊(るべしべ)で国道39号に出た。
 留辺蕊からは国道39号で石北峠を越え、夜の層雲峡を走り抜け、JR石北線の上川駅の駅前食堂「明石」で夕食。「天ぷら定食」(1000円)を食べた。天ぷらのメインはサケ。いかにも北海道らしい「天ぷら定食」だ。
 夜の国道39号を走り、23時、旭川に到着。駅前の「東横イン」に泊まった。

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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル北海道 35,40,41,42あたり

足寄→陸別→留辺蘂→層雲峡→旭川

足寄温泉
足寄の「セイコーマート」でひと休み


国道241号の螺湾
螺湾の大ブキ


DRと比べてこの大きさ
松山千春と比べてこの大きさ


道の駅「オーロラタウン93りくべつ」
ふるさと銀河線の廃線跡


国道242号の池北峠
池北峠からの眺め


留辺蕊から国道39号で旭川へ
JR石北線の上川駅


上川駅前食堂の「明石」で夕食
旭川駅前に到着!


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