カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

5月18日(2)石巻

投稿日:2011年6月18日

頑張ってるぞ!東北!! ツーリング[鵜ノ子岬→尻屋崎 23]2011年5月18日

 石巻港ICで三陸道を降りる。JR仙石線の線路をまたぎ、国道45号との交差点を横切っていく。すると国道45号が境目になっているかのようで、その南側の海岸一帯は大きな被害を受けていた。
 残骸となった車が集められている。学校の校庭だったところだろうか、そこには大津波で亡くなった人たちの墓標が立っている。おそらく身元不明の人たちなのだろう、墓標には名前ではなく、数字が記されている。胸のしめつけられるような光景だ。
 石巻港から北側の住宅地は全滅状態。多数の人たちが亡くなったのがひと目でわかるほどのすさまじさだ。
 石巻港に隣接する臨海工業地帯も激しくやられている。
 広大な敷地の日本製紙石巻工場などは壊滅的な被害のように見受けられた。この日本製紙石巻工場の被災で、日本の出版界が大打撃を受けたと聞いている。ここでは出版用の紙をつくっていたので、石巻工場が壊滅的な被害を受け、各出版社は定期刊行物の紙の確保にてんてこまいの状況だという。素人目にはもう復興は難しいのではないかと思われるほどのやられ方だが、日本各地に点在している日本製紙の技術者らが石巻工場に集結し、何と夏までには生産を再開させるという。
 これぞまさに日本の底力。頑張ってるぞ、東北!

石巻の被災地に入っていく
泥沼と化した水田


ひび割れた水田
JR仙石線は不通


道路脇に集められた車の残骸
累々と墓標が立ち並ぶ


墓標には番号がつけられている
廃墟と化した海岸近くの町並み


日本製紙石巻工場


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